性別騒動女子ボクサーは銀メダル以上確定 ”因縁”タイ選手を破り決勝進出
スポニチアネックス / 2024年8月7日 7時4分
◇パリ五輪第12日 ボクシング 女子66キロ級準決勝(2024年8月6日 ローランギャロス)
ボクシング女子66キロ級の準決勝が行われ、性別騒動の渦中にあるイマネ・ヘリフ(25=アルジェリア)がジャンジェム・スワンナピン(23=タイ)を5-0の判定で破り、決勝へ進出して銀メダル以上を確定させた。ヘリフは昨年の世界選手権でも準決勝でジャンジェムに判定勝ちしたが、その後に大会を主催する国際ボクシング協会(IBA)の性別適格検査で失格に。代わりに決勝へ進出したジャンジェムが銀メダルを獲得していた。
組織運営に問題があるIBAを資格停止としている国際オリンピック委員会(IOC)は、21年東京五輪に続きパリ五輪でもボクシング競技を統括。東京五輪と同じ資格ルールに性別検査は含まれておらず、ヘリフは5位だった東京に続き女性としての出場が認められた。だが、初戦の2回戦で対戦相手が開始46秒で棄権したことを機に性別騒動が巻き起こり、「元男」「トランスジェンダー」などと誤った情報も拡散された。
IOCはトーマス・バッハ会長が2日の定例会見で「女性として生まれ、女性のパスポートを持っており、女子ボクシングで戦ってきた。女性であることは明確で疑いがない」と断言。ヘリフは4日に映像配信サービスSNTVのインタビューに応じ、「全てのアスリートへのいじめを控えるようにと世界中の人々にメッセージを送る」と訴えた。
一方、IBAは5日に会見し、世界選手権の性別適格検査で失格としたヘリフと57キロ級のリン・ユーチン(台湾)は性染色体検査でテストステロンの数値が男性並みに高かったと説明。ロシアのプーチン大統領と親しいとされるウマル・クレムレフ会長(ロシア)が「IOCは競技を破壊している」と批判を繰り広げていた。
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