競歩・柳井綾音への誹謗中傷 日本陸連・今村SD、ネット社会理解も「自分で抱え込まないで」アドバイス
スポニチアネックス / 2024年8月7日 19時29分
今大会から採用された陸上の新種目、競歩の混合団体が行われ、日本勢は川野将虎(25=旭化成)、岡田久美子(32=富士通)組が2時間55分40秒で8位に入賞した。ともに五輪初出場の高橋和生(28=ADワークスグループ)、柳井綾音(20=立命大)組は2時間58分8秒で13位だった。
女子代表の岡田と柳井については日本陸連が7月29日、混合団体に専念するため個人種目の20キロを辞退すると発表。この決断についてSNSで「身勝手だ」などと誹謗(ひぼう)中傷するメッセージが相次いで寄せられたとし、柳井は「たくさんの方から厳しい言葉に傷つきました。試合前は余計神経質になり、繊細な心になります。批判ではなく応援が私たち選手にとって力になります。批判は選手を傷つけます。このようなことが少しでも減って欲しいと願っています」と悲痛な叫びを上げていた。
柳井はレース後、SNS問題について「嫌な思いを言葉にする方もいたけど、たくさんの励ましの言葉に救われた。感謝の気持ちでいっぱいです」と思いを口にした。混合団体に絞ったことは「正直、今回の実力でいうと、20キロに出た後にこの種目に出るのは厳しいのが現実的で。でも、今回、絞ってもこの結果だった。これから力をつけないと世界で戦えないと実感した」と話す一方、「でも、リレーに懸けて全力は出し切れたのは本当によかった」と振り返った。
日本陸連の今村文男シニアディレクターは、SNS上の誹謗中傷問題について「メディア対応というところでは、JOCさんや陸連で協力しながら。ヒアリングと情報発信は、これから何かしらの形で。選手への誹謗中傷がないように取り組んでいくと聞いています」と話した。
柳井へのサポートに関しては「対話することと、嫌な思いを聞くこと。いろんな世の中の考え方があるので。エゴサーチじゃないけど、自分の言っていること、情報発信していることがどう評価されているかやコメントなどを”気にしない方がいいよ””目や脳を休めなよ”」と話したという。現代はネット社会でもあり「ただ、そうはいかないよね」と現状を認めた上で、「だんだん日にちがたってきたら、明るく、会話も。友だちや専門コーチの方とオンラインで話しながら。今はネットで繋がる時代でもあるので”自分で抱え込まないで。みんなで話を聞くよ”と対応しました」と明かしていた。
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