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野村謙二郎氏 広島・新井監督は采配で強い意思を示し、選手が呼応した

スポニチアネックス / 2024年8月8日 5時45分

<巨・広>ベンチで戦況を見つめる新井監督(撮影・西川 祐介)

 ◇セ・リーグ 広島3―3巨人(2024年8月7日 東京D)

 【野村謙二郎 視点】0―1の6回1死三塁でモンテスを迎えたところで広島は申告敬遠を選択した。先制打を含む2安打を許していたとはいえ、打順は8番。仮に犠飛を許しても走者はいなくなる。あえて2人目の走者を出す策に驚いた。「次の1点」を絶対に与えないという新井監督の強い意思だった。

 結果的にグリフィンの捕手前バントで併殺を狙って取り切れず、2点目を奪われる形になってもベンチの意図は選手に伝わった。開幕から僅差で守り勝つ野球を積み重ね、いまの位置にいる。「ロースコアの競り合いになれば、うちのゲームだ」という意識が選手全体にあり、その思いを6回に守りでも“攻めた”作戦でさらに浸透させた

 7回までグリフィンに抑えられた中、8回のワンチャンスで一気に逆転まで持っていった。まったく合っていなかった秋山と野間が安打。小園も浮いたカーブを仕留めた。島内から塹江につないだ8回の継投も前半戦にはなかったこと。いよいよ佳境に入ったと感じさせる采配が随所にみられた。 (スポニチ本紙評論家)

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