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金メダルの日下尚が須崎にパワー注入!歓喜のマットを下り直行ハグ 須崎は思いに応え涙の銅メダル獲得

スポニチアネックス / 2024年8月8日 4時46分

<パリ五輪・レスリング女子50キロ級3位決定戦>銅メダルを獲得した須崎(撮影・岡田 丈靖)

 ◇パリ五輪第13日 レスリング(2024年8月7日 シャンドマルス・アリーナ)

 男子グレコローマンスタイル77キロ級の日下尚(23=三恵海運)が7日、決勝でデメウ・ジャドラエフ(カザフスタン)を5―2で下し、初五輪で金メダルに輝いた。60キロ級を制した文田健一郎(28=ミキハウス)に続く日本グレコ勢の快挙。1968年メキシコシティー大会の宗村宗二のライト級(70キロ)を超えて、日本では最重量クラスでの金メダル獲得となった。日下の金で今大会の日本選手団の獲得メダルが30に到達(金12、銀6、同12)。また、日本勢のグレコローマン勢としては、60キロ級・文田健一郎に続く2個目の金メダル。複数獲得は1964年東京五輪以来、60年ぶりとなった。

 前半は相手の日下の攻撃を封じる作戦が奏功し、2ポイントを先行される展開。だが、第2ピリオド開始早々に圧力を強めた日下が相手を持ち上げ投げ技に。最初は2ポイントだったが、その後に4ポイントに訂正され2点リード。さらに1ポイントを追加し最後は相手の反撃を押し切り5―2で勝利を決めた。スタンドに向かって「よっしゃーっ!」と雄叫びを上げ、日の丸を掲げウイニングラン。最後は美しいバック宙で会場を沸かした。

 「夢を見ているようです。最高に楽しい楽しい6分間でした。人生が変わりました」

 文田のグレコ40年ぶり金メダルに続く快挙。「レスリングは五輪だけが人生を変える場。優勝したら思いっきり調子に乗ります。フェラーリに乗りたい」とでっかい夢を掲げ乗り込んだパリで、世界ランク1位の23歳が名実ともに世界一に登り詰めた。

 そして歓喜のマットを下りた日下は、練習場に直行し、女子50キロ級の3位決定戦に向けてアップする須崎優衣(25=キッツ)をハグした。悔いを残さぬよう、頑張れ――。自身の金メダルパワーを注入した。

 日下の思い、そして「チームJAPAN」の思いを受けてマットに上がった須崎は、相手を圧倒する試合運びで10―0のテクニカルスペリオリティー勝ち。涙の銅メダル獲得となった。

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