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藤波朱理の圧倒的強さに相手も笑顔「ありがとうという気持ちを伝えたかった」2人の抱擁に会場から拍手の嵐

スポニチアネックス / 2024年8月9日 4時49分

女子53キロ級で金メダルを獲得した藤波は対戦相手と抱き合う(AP)

 ◇パリ五輪第14日 レスリング(2024年8月8日 シャンドマルス・アリーナ)

 女子53キロ級で公式戦136連勝中の藤波朱理(20=日体大)が8日、決勝で世界ランキング1位のルシア・ジェペス(エクアドル)を圧倒的な強さで下し、公式戦137連勝で金メダルを獲得した。

 決勝も3分37秒、テクニカルスペリオリティー勝ち。圧倒的強さで、藤波が常々口にしてきた「オリンピックチャンピオン」に輝いた。世界女王VS世界1位にふさわしい、開始早々からの激しい主導権争い。藤波が高速タックルを決めると、そこから一気に連続ポイントで4―0とリード。前半を6―0で折り返すと、さらに攻撃力を増した藤波が一気に試合を決めた。10―0。圧倒的な勝利で悲願の金メダルをつかみ取った。

 相手のジェペスも完敗に、藤波の強さに笑顔。藤波は、ジェペスに駆け寄り熱い抱擁を交わした。ジェペスも握手を求め、言葉を交わした。その姿に会場からは大きな大きな拍手と大歓声が送られた。

 「ジェペス選手のことを毎回考えて練習に励んできましたし、自分を奮い立たせてくれる選手の一人だったので、ありがとうという気持ちを伝えたかったです」

 勝ち名乗りを受けた後に、セコンドとして見守ってくれたコーチの父・俊一さんに高い高いジャンプで抱きついた。「やった~っ!」。笑顔がはじける。願い続けた金メダリストになった20歳は「もう最高です。オリンピック最高!レスリング最高!今までやってきて良かったです」と絶叫。父とともに日の丸を掲げ「4歳から父の下でレスリングやってきて、ぶつかり合うこと、ケンカすることも多かったですけど、やっぱり父がいなかったらここにはいないと思うので、本当に一番感謝したい存在です」と声を弾ませ感謝の思いを口にした。

 10―0の結果だったが、最後までお互いが激しく勝利を求め合った最高の決勝に、会場から拍手がやまなかった。

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