オリックス・高島 新妻にささげるプロ初勝利 お立ち台で結婚報告「応援を力に」5回無失点好投

＜オ・西＞プロ初勝利を挙げ、ウイニングボールを手に森（左）から祝福されるオリックス・高島（撮影・長嶋　久樹）

　◇パ・リーグ　オリックス3ー0西武（2024年8月8日　京セラD）

　オリックスのドラフト5位・高島が、新妻にささげるプロ初勝利を挙げた。5度目の先発となった西武戦で5回1安打無失点。お立ち台で今月4日に結婚したことを報告し、端正な顔をほころばせた。

　「ぎりぎりまで（言うか迷って）…。言っちゃっていいかなって。ずっと支えてくれていたので、凄く感謝の気持ちがあります」

　社会人・王子1年目だった22年の夏ごろに知人の紹介で知り合い、交際をスタート。東京都内に住む同学年の一般女性で、「東京からしっかり毎朝応援してくれるので、その応援を力に。そんなに野球が分からないので、特に“頑張れ”しか言われない。逆にいい」と遠距離ながら愛を育んできた。

　「打ち込まれた試合の後にも励ましの言葉をくれたりしていた。精神的にも、自分一人じゃないというのはすごく大きかった」

　結婚後初登板で三塁すら踏ませず、プロ入り後初めて5イニングを投げ切った。リリーフとして開幕を迎え、これがプロ17試合目の登板。「初勝利もちょっと遠い感じがあった。このタイミングで勝ち切れたのは一つ自信になる」と手応えを深めた記念星だ。滝川西時代の3年夏に甲子園に出場し、明大準硬式を挟んで王子に進んだ異色の経歴の持ち主。「凄くうれしいけど、1勝の重みは（5回2死から逆転打を浴びた）初先発の時に知ったので。切り替えて頑張っていきたい」と“王子から来た王子様”が拳を握った。　（阪井　日向）

◇高島　泰都（たかしま・たいと）1999年（平11）12月3日生まれ、北海道赤平市出身の24歳。滝川西では2年秋からベンチ入りし、3年夏の甲子園に出場。明大では準硬式野球部に所属し、社会人の王子で硬式に再転向。23年ドラフト5位でオリックス入り。1メートル81、80キロ。右投げ右打ち。