レスリング石黒隼士 残り10秒で“暗転”敗者復活進出決定目前→あぁ~…敗退 敗れた相手が激闘準決勝
スポニチアネックス / 2024年8月9日 1時41分
◇パリ五輪第14日 レスリング(2024年8月8日 シャンドマルス・アリーナ)
男子フリースタイル86キロ級の石黒隼士(24=自衛隊)が8日、準々決勝でアーロンマーケル・ブルックス(米国)に敗れ、準決勝進出はならなかった。敗者復活を待ったが、勝者のブルックスが準決勝で勝利まで残り10秒で逆転負けを喫し、初五輪の敗退が決定。メダルなしでパリの闘いは終わった。
石黒の運命は、残り10秒で暗転した。3―2でブルックスがリードして迎えた第2ピリオド残り30秒。相手のラマザノフ(ブルガリア)が最後の勝負に出る。タックルでつぶし背後を狙う。ブルックスはラマザノフの攻撃を足をつかみ耐える。残り10秒、背後を狙う作戦から変更しラマザノフが逆転のローリング。最後の最後でラマザノフが逆転しブルックスは決勝進出ならず。石黒の敗退も決まった。
最高の五輪デビューを飾った石黒だったが、準決勝では世界王者を国内で破ってパリ切符をつかんだブルックスに完敗。金メダル獲得を掲げてきたパリの闘いだっただけに、試合後は肩を落とした。
それでも、意地の銅メダル獲得の道に望みをかけたが、敗者復活戦進出ならず。華やかなパリで行われた自身にとっての初五輪は、メダルを手にすることなく幕を閉じた。
◇石黒 隼士(いしぐろ・はやと)1999年(平11)8月23日生まれ、東京都出身の24歳。埼玉・花咲徳栄高時代の2016、17年にインターハイと国体の84kg級で2連覇。日大へ進み、2018年に79kg級で全日本学生選手権1年生王者に輝き、その後の世界ジュニア選手権でも優勝。ジュニアの年齢区分が18~20歳となった1997年以降、日本の男子選手として両スタイルで初めてのジュニア世界一となった。19年から86キロ級で闘い、U23世界選手権3位、全日本大学選手権優勝、全日本選手権2位と躍進。20年は全日本大学選手権で勝ち、全日本選手権初優勝。21年はアジア選手権5位を経て、全日本選抜選手権を制し、世界選手権初出場を決めた(15位)。21年全日本大学選手権優勝のあと、負傷で戦列を離れたが、22年国体で復活優勝。2022年全日本選手権と23年全日本選抜選手を制して2年ぶりに世界選手権の出場権を獲得。23年世界選手権は4回戦で敗れて13位。同年の全日本選手権で、オリンピック4度連続出場を目指す高谷惣亮を破り優勝。24年4月のパリ五輪アジア予選を勝ち抜き出場枠を手にした。同年6月の「イムレ・ポリヤク&ヤノス・バルガ国際大会」(ハンガリー)で銅メダル獲得。97キロ級で活躍していた石黒峻士は兄で、21、23年に兄弟での世界選手権出場。
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