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藤波朱理 最強のコーチ・父と万感の金 ターニングポイントは137連勝が始まる前の最後の敗戦

スポニチアネックス / 2024年8月9日 4時25分

<パリ五輪・レスリング女子53キロ級決勝>金メダルの藤波は父・俊一さんと喜ぶ(撮影・岡田 丈靖)

 ◇パリ五輪第14日 レスリング(2024年8月8日 シャンドマルス・アリーナ)

 女子53キロ級で公式戦136連勝中の藤波朱理(20=日体大)が8日、決勝で世界ランキング1位のルシア・ジェペス(エクアドル)を圧倒的な強さで下し、公式戦137連勝で金メダルを獲得した。

 決勝も3分37秒、テクニカルスペリオリティ勝ち。圧倒的強さで、藤波が常々口にしてきた「オリンピックチャンピオン」に輝いた。世界女王VS世界1位にふさわしい、開始早々からの激しい主導権争い。藤波が高速タックルを決めると、そこから一気に連続ポイントで4―0

とリード。前半を6―0で折り返すと、さらに攻撃力を増した藤波が一気に試合を決めた。10―0。金メダルの瞬間、コーチの父・俊一さんに高いジャンプで抱きついた。

 「オリンピックチャンピオンになるためにここに来たので、必ず勝って金メダルを持ち帰られるように…注目してください」と決勝進出を決めた前夜の試合後に語っていた藤波が、世界1位も撃破し、悲願の金メダルを獲得した。

 パリ五輪を迎えるまでに、中2の夏に負けたのを最後に公式戦133連勝。五輪3連覇の吉田沙保里、同4連覇の伊調馨と連勝記録を比較されることを本人は嫌がるが、早くも2人のレジェンドと比較されるほど、その存在感は際立っている。

 4歳で競技を始め、父の俊一コーチとの二人三脚で、五輪選手にまで上り詰めた。ターニングポイントは、その連勝が始まる前に喫した最後の黒星。同じ相手に負けを繰り返し、涙ながらに「強くして下さい」と父に懇願した。その日を境に練習に取り組む姿勢、中身、普段の生活が変わった。東京五輪後に行われた21年世界選手権では、日本勢5人目の高校生世界王者に。長い手足から放つ片足タックルを武器に、その後も連戦連勝を重ねた。

 五輪イヤーの今年は3月の練習中に右肘脱臼のケガを負い、手術。出場を予定していた大会は回避を余儀なくされるなど、順風満帆とはいかなかったが、本番にピタリと調子を合わせた。セコンドには誰よりも信頼を置き、恩返しをしたい父が付き、栄光の表彰台へと駆け上がった。

 ◇藤波 朱理(ふじなみ・あかり)2003年(平15)11月11日生まれ、三重県出身の20歳。三重・いなべ総合学園高卒。現在、日体大3年。父で日体大コーチの俊一氏の影響で4歳から競技を開始。20年全日本選手権、21年全日本選抜を制し、同年の世界選手権を高3で制覇。東京五輪金メダルの志土地真優らとの代表争いを制し、パリ五輪代表に内定。中2だった17年9月からパリ五輪前まで公式戦133連勝中。家族は俊一氏、母・千夏さん、17年世界選手権男子フリースタイル70キロ級3位の勇飛さん。

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