シャンパンで待ちに待った20歳＆金メダルのW祝杯だ！中2から負け知らず「藤波朱理」の素顔

女子53キロ級で金メダルを獲得し、歓喜する藤波朱理（左）（撮影・平嶋　理子）

　◇パリ五輪第14日　レスリング（2024年8月8日　シャンドマルス・アリーナ）

　女子53キロ級で公式戦136連勝中の藤波朱理（20＝日体大）が8日、決勝で世界ランキング1位のルシア・ジェペス（エクアドル）を圧倒的な強さで下し、公式戦137連勝で金メダルを獲得した。

　決勝も3分37秒、テクニカルスペリオリティ勝ち。圧倒的強さで、藤波が常々口にしてきた「オリンピックチャンピオン」に輝いた。世界女王VS世界1位にふさわしい、開始早々からの激しい主導権争い。藤波が高速タックルを決めると、そこから一気に連続ポイントで4―0

とリード。前半を6―0で折り返すと、さらに攻撃力を増した藤波が一気に試合を決めた。10―0。金メダルの瞬間、コーチの父・俊一さんに高いジャンプで抱きついた。

　昨年11月に20歳の誕生日を迎えながら、本場フランスのシャンパンで祝杯をあげたいと禁酒してきた藤波。中2から公式戦負け知らずの最強レスラーの素顔とは…。

　☆生年月日　2003年（平15）11月11日生まれ、三重県出身の20歳。三重・いなべ総合学園高卒。現在、日体大3年。家族は父で日体大コーチの俊一氏、母・千夏さん、17年世界選手権男子フリースタイル70キロ級3位の勇飛さん。

　☆競技歴　父で日体大コーチの俊一氏の影響で4歳から競技を開始。20年全日本選手権、21年全日本選抜を制し、同年の世界選手権を高3で制覇。東京五輪金メダルの志土地真優らとの代表争いを制し、パリ五輪代表に内定。中2だった17年9月から公式戦137連勝中。

　☆禁酒　昨年11月に20歳の誕生日を迎えたが、「お酒は五輪まで我慢」と宣言。五輪を制したあかつきに「パリのシャンパンを飲みたい」と美酒に酔いしれることを思い描いていた。

　☆親子ゲンカ　今年4月に千夏さんが上京してくるまでは、俊一さんと都内で2人暮らし。お互いにストレスをためることも多く、ケンカや口論になることもしばしば。険悪な状況では地元・三重に残っていた千夏さんを通じて連絡事項を伝え合うこともあった。

　☆自然　実家は四日市市の郊外にあり、周りは自然に囲まれた環境。そのため東京で暮らす現在はオフに奥多摩などへ自然を求めて出かける。川遊びやバーベキューをして「パワーをもらいます」。