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村竹ラシッド 魂の走りで110m障害5位入賞「物凄い経験値を得られた」来年の世陸で「必ずメダルを」

スポニチアネックス / 2024年8月9日 5時3分

男子110メートル障害で5位に入った村竹(手前)(AP)

 ◇パリ五輪第14日 陸上(2024年8月8日 フランス競技場)

 男子110メートル障害決勝で、村竹ラシッド(JAL)は13秒21の5位で同種目日本初のメダルとはならなかった。銅メダルには0秒12届かなかった。

 レース後、村竹は「ものすごく楽しかったです」と充実した表情。決勝の自身の走りに「当ててはしまったが、2、3台目以降で持ち直した。魂のトルソーですね」と振り返った。

 メダルには惜しくも0秒12届かなかったが「一番はずっと待ち望んでいた舞台で、この舞台で走れたことが楽しかった。うまく言葉にまとめられない。楽しさもあればメダル取れなかった悔しさもある。いろいろ入り交じっている」と素直な気持ちを口にした。

 そして「上位は速くて強かった。物凄い経験値を得られた。最大の目標は来年東京で世界陸上あるので必ずメダルを獲りたい。逆襲したい」と前を向いた。

 村竹は小学5年で陸上を始め、中学時代から障害種目に着手。それでも「遊びたかった。練習がきつすぎてやめてやる」と何度も思った。周囲の期待もあり「何だかんだ続けた」結果、才能が開花し始め高校では全国制覇。名門の順大に進学が決まると、やっと目の色が変わった。

 東京五輪前の21年春には、U20日本記録の13秒35をマーク。五輪出場の可能性が出て「テレビで見ている大会に出られるチャンスがあるのか」と毎日動揺した。舞い上がった状態で臨んだ選考レースの日本選手権決勝はフライングで失格。夢舞台は補欠で同行する悔しさを味わった。「3年前の借りを返す」と自らを鼓舞し続け、持ち味の中盤での加速を磨いてきた。努力は報われ、日本人初のファイナルの舞台を疾走した。

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