フワちゃん「ANNゼロ」降板 暴言の大きな代償 テレビ関係者「謝罪文は出したものの…」波紋広がる

フワちゃん

　ニッポン放送は9日、お笑い芸人やす子（25）に対する不適切投稿を行ったタレントのフワちゃん（年齢非公表）について、レギュラーを務めていた「フワちゃんのオールナイトニッポン0」（月曜深夜3・00）の降板を発表した。8日夜には謝罪文を出したものの、暴言へ厳しい“処分”が下された。テレビ関係者は「謝罪文は出したものの、一件落着とはいかなかった。心ない暴言がやはり大きな代償を支払ったということです」と語った。

　ニッポン放送は公式ホームページで「ニッポン放送では番組基準というルールを設けており、他者を尊重しない誹謗中傷する行為については決して認めることができないと考えております。フワちゃんの今回の不適切な投稿は番組外での発信ではありますが、当社の考え方に著しく反するものであり、“オールナイトニッポン0(ZERO）”の降板を決定いたしました」と掲載した。

　ニッポン放送は5日深夜の放送を休止しており、次回12日の対応が注目されていた。

　フワちゃんについては、スマートフォン「Google　Pixel」のCM動画が6日にすべて非公開に。「消しゴムマジック編」や「編集マジック編」「簡単のりかえ編」などの数パターンで製品の魅力をPRしていた。来年度の中学校家庭科分野の教科書に掲載される予定だったが、削除されることも判明するなど影響が広がっていた。民放関係者は「Googleも非公開にした理由を“他者を尊重しない行為に関しては厳格なポリシーを有しており、ポリシーに沿って適切に判断します”というような説明をしていた。やはり企業にとっては言ってはいけない言葉を使ったコメントをする人を起用することはできないということでしょう。CMスポンサーで成り立つ地上波への出演は一層厳しいものになったのではないか」と語った。

　発端は、4日のフワちゃんのX（旧ツイッター）。お笑い芸人のやす子がXで2日に投稿した「やす子オリンピック　生きてるだけで偉いので皆　優勝でーす」とのポストを引用し、中傷的な言葉を送った。すぐに削除するも、そのスクリーンショットが拡散され、やす子が「とっても悲しい」とつづるなど、ネット上で大きな騒動になった。

　フワちゃんは8日に謝罪文を掲載。投稿について、自身のものだと認め「偶然目にしたやす子さんの投稿に、“これにアンチコメントがつくなら。”といった趣旨で、本件の投稿の内容を記載し、その場にいた方に表示した画面を見せたところ、操作を誤って実際に投稿してしまいました」と経緯を説明。やす子とはこれまで、テレビ番組でたびたび共演しており「確執なども全くありません」と強調。6日に直接謝罪した際に「こちらの体調を気遣い、私側の誹謗（ひぼう）中傷に対する心のケアのことまで心配してくれました」と記した。

　やす子は9日、自身のXで「私はSNSは明るい言葉を発信したいと思っているので、今後は言及しません」と報告した。

　ネット上には「謝罪になってない」などの厳しい意見のほかに「やす子さんが受け入れるならいいのでは」との声もあったが、ニッポン放送の決定を受け、今後の仕事へ影響が広がる可能性が出てきた。