山下美夢有　68と伸ばして2差3位浮上「最後一打でも伸ばせるよう頑張る」日本勢初の金メダル獲得狙う

スポニチアネックス / 2024年8月10日 1時2分

通算7アンダーの3位に浮上した山下美夢有（AP）

　◇パリ五輪第15日　女子ゴルフ（2024年8月9日　ゴルフナショナル＝6374ヤード、パー72）

　首位と5打差の6位から出た日本ツアー2季連続女王の山下美夢有（23＝加賀電子）が4バーディー、ボギーなしの68をマークし、通算7アンダーの3位に浮上した。通算9アンダーで首位に並ぶリディア・コ（27＝ニュージーランド）、モーガン・メトロー（27＝スイス）とは2打差となっている。

　持ち前の精度の高いショットを武器に、山下がムービングデーに68とスコアを伸ばした。最終18番パー5では第3打をピンそば2メートルに寄せてバーディー締め。金メダルをはっきりと視界に捉え、日本の女王が最終日へと向かう。

　「ショットが安定していて、決めたいパットも決めきることができたので良かった。良い流れでラウンドすることができた」

　3番パー5でグリーン奥エッジから60センチに寄せてバーディーを先行させる。10番パー4では残り96ヤードの第2打がカップをかすめてピン奥90センチにピタリ。15番では7メートルのバーディーパットをねじ込んだ。朝から強い風が吹き、グリーンも硬く締まる難コンディション下でボギーなしの安定感が光った。

　2季連続で日本ツアーの年間女王に輝いた実力者。今季は海外で結果を出すことを目標に掲げ、走り込みなどの瞬発系トレーニングと同時に、ベンチプレスなども取り入れて筋力を強化。持ち前の技術に加え、タフなコンディションで戦い抜く体をつくってきた。そして6月の全米女子プロ選手権でメジャー自己最高の2位に入り、初の五輪切符をつかみ取った。

　男子で銅メダルを獲得した松山英樹から「女子は金メダルを獲れるように頑張って欲しい」と直接エールを受け、「凄くうれしかった」と決意を新たにした。表彰台の頂点を見据え、勝負の18ホールを迎える。23歳は「最後しっかり一打でも伸ばせるように頑張りたい」と力強く言った。　