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【甲子園】南陽工は46年ぶり夏1勝に届かず 津田さんの闘志「弱気は最大の敵」で再出発

スポニチアネックス / 2024年8月10日 5時2分

<南陽工・菰野>敗れて、引き揚げる南陽工ナイン(撮影・中辻 颯太)

 ◇第106回全国高校野球選手権大会第3日・1回戦  南陽工2―6菰野(2024年8月9日 甲子園)

 1回戦3試合が行われ、14年ぶり出場の南陽工(山口)は菰野(三重)に2―6で敗れた。終盤に追い上げるも届かず、広島で活躍したOBの故・津田恒実さんが活躍した78年以来46年ぶりの夏1勝はならなかった。

 劣勢でも闘志の火は消さなかった。南陽工は山口大会で見せた終盤の粘りを甲子園でも見せた。0―5の7回から1点ずつ反撃。4点を追う9回にも2死一、二塁とチャンスをつくったが、反撃は届かなかった。先発して127球を投げ抜いた阿部和希(2年)は打線が粘っただけに「自分のピッチングがダメダメだった」と責任を感じていた。

 山口大会は背番号8だったが、決勝で3失点完投するなど、勝てる投手になったと認められて背番号1を与えられた。意気に感じたマウンドだったが、序盤からつかまった。自信を持っていた130キロ台の直球を痛打されて14安打6失点。「真っすぐで押せなかった。自分のレベルが低いと感じました」と無念の表情だった。山崎康浩監督は「自分のものになっている変化球を持たないと。途方もなく先が長い課題ですけど、ストレートもプラス10キロいりますね」と課題を挙げた。

 チームのスローガンは広島で活躍し「炎のストッパー」と呼ばれたOBの故・津田恒実さんの座右の銘「弱気は最大の敵」。津田さんが活躍した78年以来の夏1勝はならなかったが、阿部は「全部ストライクで勝負しようと思った。それはできていた」と真っ向勝負を貫いた。

 新チームはスタメンだった2年生6人が中心になる。阿部は「来年は応援を裏切らないようにしたい」と再出発を誓った。 (杉浦 友樹)

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