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元DeNAスカウト部長「指名予定は8人」も…9位指名「佐野恵太」 他球団が指名しなかったワケとは

スポニチアネックス / 2024年8月10日 11時57分

甲子園で金の卵をチェックする吉田氏(撮影・柳内 遼平)

 第106回全国高校野球選手権大会(17日間)が7日、甲子園で開幕した。スポニチ高校野球取材班にはDeNAでスカウト部長を務めた吉田孝司氏(78)が同行する。ネット裏の記者席から「金の卵」に鋭く眼光を光らせる。

 当コーナーの「元スカウト部長に直球質問!」ではアマチュア野球担当記者が素朴な疑問点を吉田氏にぶつけていく。

 ――アマチュア担当記者もスカウト同様にドラフト候補を追っている。やはり野手の人気株は足も肩もある選手。打撃特化の選手ほど評価が難しいのでは。

 「そうなんだよ。三拍子そろった選手なんて古今東西人気だからね。逆にいうと打つことに特化している選手は下位でも指名が狙えるわけ。16年ドラフト9位で佐野恵太を指名できたときは会心だったよ。いまではチームを代表するバッターだね」

 ――佐野は明大の主力選手。東京六大学野球リーグは歴史が深く、有力選手がひしめくリーグ。注目度の高い中でなぜ、佐野を9位で指名できたのか。

 「バッティングはミート力が高いし、長打を打つ力もある。ただね、彼はスローイングに難がありそうな投げ方をしていたんだ。ほとんど横から投げるんだよ。上から投げないから他球団のスカウトも何かあるんじゃないか?と思っても不思議じゃない。担当は河原(隆一)スカウトだったんだけど、“プロでやっていけるんじゃないか”って話しをしていたね。スカウト会議でもスカウトの全員がバッティングを評価していたね」

 ――なるほど。打撃能力は疑う余地なくドラフト会議を迎えた。

「16年のドラフトでは指名する人数が8人までと決まっていた。“8位で指名終わりだよ”という話しでウチは進藤拓也(JR東日本)を8位指名した。それでも他球団から佐野の指名はなかったんだ。だから“佐野がまだ残っていますよ”という話しになってね。だから三原一晃球団代表に“もう1人だけどうでしょうか”って話したらね、“うん、1人いいよ”と言ってくれたわけ。それで佐野が入団して活躍してくれたでしょ。代表の大ファインプレーだよね」

 ――でも佐野にはスローイングに問題がある傾向があったんですよね。

 「そうそう。この話しにはオチがあって。新人合同自主トレで佐野に“ケガはしていないか?なんで横から投げているんだ?”って聞いたの。そしたら“全然大丈夫です!”と。そして上からビシッと投げられるわけよ。“じゃあ上から投げなさい。外野をすることだってあるんだから”と伝えたよ。それからはちゃんと上から投げるわけ。スローイングは全く問題なかったんだよ(笑い)。それからの活躍はみんなが知るとおりだよね」

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