日本飛び込み史上初のメダル! 17歳の玉井陸斗が銀 1920年アントワープ五輪から105年越し悲願
スポニチアネックス / 2024年8月10日 23時25分
◇パリ五輪第16日 飛び込み(2024年8月10日 アクアティクスセンター)
男子高飛び込み決勝が10日に行われ、22年世界選手権銀メダルの玉井陸斗(17=JSS宝塚)が507.65点で銀メダルを獲得した。自身2度目の五輪で、日本飛び込み史上初のメダル獲得の快挙を成し遂げた。曹縁(29=中国)が547.5点で五輪2連覇を飾った。
決勝は1本目の407C(後ろ踏み切り前宙返り3回半抱え型)で2位の88.00点をマーク。2本目の207B(後ろ宙返り3回半エビ型)では95.40点の高得点でトップに立つと、3本目の大技109C(前宙返り4回半抱え型)も94.35点、4本目の6245D(逆立ち後ろ宙返り2回2回半ひねり)も91.80点と、ここまで全て準決勝より高い得点で2位につけた。
だが、5本目の307C(前逆宙返り3回半)は入水をミスして39.10点と3位に後退。コーチ陣は頭を抱え、玉井も水面を叩いて悔しがった。それでも最終6本目の5255B(後ろ宙返り2回半2回半ひねりエビ型)で、この日最高の99.00点を叩き出した。
9日の予選は497・15点の2位で上位18人による準決勝へ進出。この日の準決勝は477.00点で3位となり、12人の決勝へ進んだ。「大きく崩れてはいないと思う。僕の武器である(技の)きれいさを、いい具合にジャッジしてもらえていたと思う」と手応えを口にし、決勝では自己ベスト(531.55点)を目指したい」と話していた。
日本の飛び込み勢は1920年アントワープ五輪に内田正練が初出場してから誰一人として表彰台にたどり着けず、メダル獲得は105年越しの悲願だった。玉井は22年世界選手権で銀メダルを獲得し、今年5月の五輪テスト大会では東京五輪金メダルの曹縁を抑えて優勝。「日本飛び込み界初のメダルを目指したい。皆の夢をかなえたい」と意気込んでいた。
昨夏の世界選手権は古傷の腰痛が再発して決勝を途中棄権。その後は腰の負担を軽減させるためフォーム変更に取り組んだ。従来は身体能力に頼り力任せに回転していたが、腕の振り上げ方や足の使い方など技術面を重視。体の負担が分散することで練習で追い込んでも腰痛を発症しなくなった。「腰の不安がなくなったのは大きい」。メダルへの不安材料をつぶして自身2度目の五輪を迎えていた。
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