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ブレイキン女王・AMI 石川コーチが明かした「この子はやべー」素質 号泣癒した“師弟”での温泉旅行

スポニチアネックス / 2024年8月11日 3時32分

中学時代のAMIと恩師のKATSU ONE

 ◇パリ五輪第15日 ブレイキン (2024年8月9日 コンコルド広場)

 9日に行われた今大会唯一の新競技で女子の湯浅亜実(25=ダンサー名・AMI)が金メダルに輝いた。決勝で17歳のドミニカ・バネビッチ(リトアニア)に3―0で快勝。競技は28年ロサンゼルス五輪で実施されないため、最初で最後の女王になる可能性がある。福島あゆみ(41=ダンサー名・AYUMI)は準々決勝で敗れた。この日のレスリングの2つを加え、日本勢が今大会で獲得した金メダルは計16個に。2004年アテネ大会に並び、海外開催の五輪では最多となった。

 日本代表の石川勝之コーチ(43=ダンサー名・KATSU ONE)は優勝が決まると、ステージに駆け上がり、興奮気味にAMIに聞いた。「楽しかったか?」。小学5年から知るBガールは最高の笑顔で返してきた。「はい!」。抱き合って喜びを分かち合った。

 15年前、自身のスタジオにダンスを習いに来たAMIと初対面。「最初は全く懐かない子だった」が、うまく踊れなくても、泣きながらステップを踏み続ける姿に資質を見いだした。「他のキッズにはない姿勢。この子はやべー」。AMIが高校生になると、シンガポールなど世界を一緒に転戦。ロシアで師弟ペアバトルに参戦するなど間近で成長を見続けてきた。

 AMIは自他ともに認める超頑固な性格。経験豊富な石川コーチが「その大会に出ても、あまり実りはない」と助言しても「やってみないと分からない」と聞き入れられなかったことは何度もある。「AMIはやると決めたことは周囲から何を言われても貫く。失敗も糧に成長してきた」と目を細めた。

 昨年9月の世界選手権で五輪切符を逃すと、AMIは舞台裏で号泣。メンタルが崩壊しかけていた。数日後、石川コーチは関東近郊の温泉に誘い、約1時間の車中で「五輪に行けなくても俺らの絆は変わらない。何か変わることある?踊っているのは勝つためじゃない」と言葉をかけた。信頼関係構築に欠かせない恒例行事のプチ温泉旅行が、初代女王誕生を支えた。

 周囲から師弟と言われるが、石川コーチは「弟子という感覚はない」と言い切る。「妹でもない。仲間です」。18歳離れていても、何でも言い合える間柄。新時代の選手とコーチの関係がブレイキンを象徴していた。

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