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角田大河さん 21歳の若さで急死 JRA若手騎手のホープ 父・晃一師「残念」

スポニチアネックス / 2024年8月11日 5時3分

亡くなった角田大河さん

 JRA(日本中央競馬会)は10日、所属する騎手の角田大河(つのだ・たいが)さんが死去したと発表した。21歳。滋賀県出身。亡くなった日時や死因などは、遺族の意向により明らかにされていない。角田さんは今月1日夜、函館競馬場芝コースに車で侵入したとして騎乗停止処分中だった。

 JRAによると、9日夜に角田さんの親族から本人が死亡したとの連絡が入り、翌10日午前の発表となった。亡くなった状況について、JRAは「日時や場所を含め、ご遺族のご意向により、詳しい回答は差し控えさせていただきます」と説明した。

 角田さんは1日夜、自ら運転する自動車で函館競馬場の馬場内へ侵入し芝コースを損傷させた。この一件をJRAは「重大な非行」と認め、日本中央競馬会競馬施行規程にのっとり、3日から裁定委員会の議定があるまで騎乗停止とした。

 JRAが角田さんに最後に接触したのは2日朝。函館競馬場で午前10時から約15分間、事情聴取を行った。「反省している様子であり聴取にも素直に応じていた」という。同日午後、裁定委員会への送付を伝えようと本人に電話をかけるもつながらず、所属厩舎である石橋守調教師に通知した上で午後4時に制裁を発表した。

 角田さんは競馬一家で育ったホープ。父・角田晃一調教師は騎手時代だった2001年にジャングルポケットで日本ダービーを勝ち、兄・大和も現役のJRA騎手として活躍している。角田さんは騎手人生をスタートさせた22年3月、阪神競馬場でデビュー2連勝を飾り、79年栗田伸一、96年福永祐一に続く偉業を達成。1年目に36勝を挙げ、JRA賞新人騎手特別賞を受賞。昨年は毎日杯で重賞初制覇も飾った。関係者からの評価も高く、これからの競馬界を背負っていく存在だった。

 父・晃一師はJRAを通じて「大河は多くの皆さまに支えられ、応援していただきました。幼い頃からの夢をかなえ、騎手人生をスタートしたばかりであり、残念で仕方ありません。悲しみは癒えませんが今後も家族で力を合わせてまいります」とコメントを寄せた。

 騎手の死亡をもって騎手免許が取り消しとなるため今後、裁定委員会を開くかは未定。葬儀などについてもJRAは把握していないという。4月にはレース中の落馬事故で藤岡康太騎手が亡くなったばかり(享年35)。時を置かずして、競馬界はまた悲しみに包まれることになった。

 角田 大河(つのだ・たいが)2003年(平15)5月21日生まれ、滋賀県出身。22年3月に栗東・石橋厩舎所属でデビューし、同5日の阪神1R(メイショウソウゲツ)で初騎乗初勝利。続く2R(メイショウトール)も勝ち、79年栗田伸一、96年福永祐一以来3人目のデビュー2連勝を飾った。23年毎日杯(シーズンリッチ)で重賞初制覇。父・晃一師は騎手時代に01年ダービー(ジャングルポケット)などJRA・G110勝。兄・大和もJRA騎手。JRA通算1593戦90勝(うち重賞1勝)。

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