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【甲子園】中京大中京が夏100戦目 伝統校の誇りを胸に“髪型自由化”新スタイルで白星発進

スポニチアネックス / 2024年8月11日 5時3分

<中京大中京・宮崎商>校歌を歌う杉浦(右端)ら中京大中京ナイン(撮影・亀井 直樹)

 ◇第106回全国高校野球選手権大会第4日・1回戦 中京大中京4―3宮崎商(2024年8月10日 甲子園)

 1回戦4試合が行われ、中京大中京(愛知)は宮崎商(宮崎)に4―3で競り勝って初戦を突破した。甲子園開場100年を迎えた今夏に、史上初となる全国選手権大会通算100試合目を戦い、白星で彩った。「4番・捕手」の杉浦正悦主将(まさよし=3年)が同点打を含む2安打1打点の活躍で、新スタイルの名門をけん引し、2回戦に駒を進めた。

 夏100戦目に臨んだ名門の先頭に立つ主将は、伝統にしばられない。中京大中京・杉浦は勝負の場面でショートヘアに汗をしたたらせていた。2―3の7回2死一、三塁。カウント2―2からの低めスライダーに、「執念」で目いっぱい腕を伸ばした。三遊間を破る同点打。その後の勝ち越し打につなげた。

 「100試合目を勝利できて、素直にうれしいです」

 先制点も呼んだ。得点圏の走者となった4回1死二塁で三盗を敢行。捕手の悪送球も絡み、先制の生還を果たした。節目を逆転勝利で彩り、髪を伸ばした選手も丸刈りの選手も並んで校歌を歌った。

 前夜、宿舎でメンバー外選手たち作成の4分間のモチベーション動画を視聴。その最後に「甲子園100年、夏100試合」と映し出されると、主将として「甲子園100年で100試合目。明日勝って、またここ(宿舎)でおいしいご飯を食べよう」と締めた。歴代最多7度の優勝を誇るが、夏の甲子園は17年以来7年ぶり。OBたちも待ち焦がれた夏100戦目だった。

 その節目に、新スタイルで戻ってきた。今年4月から髪形を「自由」に変更。提案者は同校OBの高橋源一郎監督だった。選手間で多数決を取ると、当初は8割が丸刈り派だった。一度は決まった丸刈り続行。だが後日、高橋監督が「本当にいいの?気を使わなくていいよ」と改めての多数決を提案。すると、伝統を重んじて遠慮していた選手たちの意見が変わり、約8割が髪形自由派へ鞍替えの大逆転となった。主将も、さわやかなショートヘアで聖地に立った。

 記念の白星を飾り、高橋監督に「甲子園の校歌は違いますね」と笑いかけた。好きな言葉は「中京プライド」――。「常にプライドを持って行動しています」。髪形自由化が象徴する令和の高校野球。一方で、時代が変わっても変わらない伝統がある。「CHUKYO」の誇りを胸に、百戦錬磨の戦いを演じた。 (河合 洋介)

 ○…中京大中京が宮崎商に勝ち、歴代最多を更新する夏の大会通算79勝目を挙げた。同通算100試合も歴代最多更新。

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