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【甲子園】聖光学院・佐山「やりきった」聖地で感じた兄の偉大さ

スポニチアネックス / 2024年8月12日 5時3分

<聖光学院・鶴岡東>6回、内野安打を放つ聖光学院・佐山(左)=撮影・大城 有生希

 ◇第106回全国高校野球選手権大会第5日・1回戦  聖光学院1―2鶴岡東(2024年8月11日 甲子園)

 【声援よ君に届け】泥でユニホームが真っ黒になっても、聖光学院・佐山瑞来(みずき=3年)は甲子園の土を必死に集めた。「迷惑をかけたけど、仲間に助けられた」

 兄は22年夏、聖光学院のエースとして4強に導いた未来(現立大2年)。当時1年の佐山はスタンドで声をからした。2年後は「2番・三塁」で出場し、6回に二塁内野安打を放ち3打数1安打。2点を追う8回無死一、二塁では犠打を決めたが、敗れた。2時間5分の投手戦を「一瞬でした」と嘆きつつ「同じ場所で戦って、やはり兄の偉大さが分かりました」と話した。

 兄は11日、新潟県三条市で開催中の「次世代育成大学野球サマーリーグ」筑波大戦に登板。「勝てば次は甲子園へ応援に行くから」とLINEで連絡を受けていただけに、「絶対勝ちたかった」

 高校で硬式野球は一区切り。大学に進学しても軟式で楽しむ程度という。「自分は体も小さいし、将来のために勉強したい」。1メートル74、60キロのサイズを考えての苦渋の決断。だから一日でも長く野球を続けたかった。「僕はやりきったと兄に伝えたい」。佐山は顔を拭いて、仲間と抱擁を繰り返した。(伊藤 幸男)

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