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広島・中村奨 799日ぶり打点で本拠地9連勝呼んだ 母校・広陵の甲子園初戦突破に「いい刺激もらった」

スポニチアネックス / 2024年8月13日 5時2分

<広島・DeNA>3回、適時二塁打を放った広島・中村奨は塁上でガッツポーズ(撮影・長嶋 久樹)

 ◇セ・リーグ 広島10ー3DeNA(2024年8月12日 マツダ)

 広島・中村奨成外野手(25)が12日のDeNA戦で10―3の大勝に貢献した。打者一巡で一挙6点を奪った3回に左越え適時二塁打で799日ぶりの打点を挙げるなど2安打。投げては玉村昇悟投手(23)が前回7月30日のDeNA戦から2試合連続完投勝利で3勝目を飾った。リーグ制覇した16年の12連勝以来となる本拠地9連勝。一日で貯金を今季最多タイの13に戻し、2位・巨人との1ゲーム差を守った。

 快音を発した打球はDeNAの左翼・佐野の頭上を越えてフェンス際で弾んだ。野間と坂倉の適時打で2―1と逆転した3回、なおも2死一、三塁で中村奨が2番手・京山の150キロ外角直球を捉える適時二塁打。22年6月5日のオリックス戦以来、実に799日ぶりの打点だった。

 「昨日4タコしていたし、今日取り返そうという気持ちでした。玉(村)ちゃんが楽に投げられるように打てて良かったです」

 打者一巡で一挙6得点の猛攻に貢献する鮮やかな長打。今季3度目の昇格となった前日11日の阪神戦は、1番・左翼で先発しながら左腕・高橋らの前に4打席凡退。相手投手が右に変わったこの日も再び7番・左翼に名前を連ね、2回に左前打を放つなどマルチ2安打で起用に応えた。

 鮮烈な記憶がよみがえる。8月11日の初戦・中京大中京戦での2発を皮切りに、大会最多記録を更新する6本塁打を放った夏の甲子園から7年。母校・広陵は今夏も大舞台に出場し、この日の熊本工戦に2―1で勝って初戦突破を果たした。

 「携帯で見ていました。(自身の)高校時代のことはあれですけど、母校が今日勝ったので、いい刺激をもらって打てました」

 首脳陣の期待が透けて見える2試合連続での先発抜てき。勝利に貢献した中村奨を、新井監督は「昨日もヒットは出なかったけど、反応や見送り方などの内容は良かったので、今日も期待していってもらった。ナイスバッティング」と称えた。

 今季3度目の2桁得点大勝で、リーグ優勝した16年の12連勝以来となる本拠地9連勝。一日で今季最多の貯金13に戻し、首位の座をがっちり守った。6年ぶりの頂点へ、残り43試合。25歳のスラッガーは力を込める。

 「首位争いをしている中で呼んでもらい、チームの力になりたいのが一番。(試合に)出してもらったら、今日のように結果を出せるよう一試合一試合、必死にやるだけです」

 過去を引きずっては前に進めない。胸に刻むのは初球からの積極スイング。好機を生かし、V争いの佳境で存在感を発揮する。(江尾 卓也)

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