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鳥越裕介氏 感慨深い福田秀平の現役引退 コーチとして試行錯誤した時間は私自身のその後に生きた

スポニチアネックス / 2024年8月13日 6時2分

11年、適時二塁打を放った福田を称える鳥越コーチ(右)

 【鳥越裕介 かぼす論】8月1日、くふうハヤテの福田秀平が現役引退を発表した。思い出は書き切れないくらいある。FA権を取得するまでの選手になり、プロ18年目、来年2月で36歳。引退した年齢も通算年数も抜かれてしまった。長年2軍監督やコーチをやってきて多くの選手が戦力外となり、ユニホームを脱ぐ姿を見てきたが、秀平が辞めるのはまた、特別な感情がこみ上げてくる。秀平、本当にお疲れさまでした。

 私が現役引退し、コーチになった1年目の07年に高校生ドラフト1位のショートとして入ってきたのが秀平だ。足の速さとバッティングは確実に1軍で使えると思った。一方、スローイングに関しては課題がある。だから何千回、何万回と練習した。最初は手探りだったが、高卒ルーキーの体力がどれくらいかも分かったし、その中で適切な練習の質や量もつかめた。2人で一緒に流した汗は私自身のその後に生きたと思う。

 3年後、また、ドラフト1位のショートが入ってきた。今宮健太だ。日本トップクラスの遊撃手になるのではないかという印象を受けたが、健太もまた、肩が強いがゆえの近い距離の送球が苦手だった。秀平と試行錯誤し、苦労してきた経験は役立つ。彼もまた、同じように、たくさん、練習を重ねて、思い描いた成長曲線をたどってくれた。2人にはたくさんのことを伝えてきたが、「できるだろう」と考えたことは、必ずクリアしてくる選手だった。振り返ればこちらの方がたくさん教えてもらった。

 秀平の引退発表から3日後、健太はショートとして出場試合数でパ・リーグ新記録となる1532試合に到達した。まずは「おめでとう」と言いたい。そして坂本勇人(巨人)の持つショートとしての2046試合出場のプロ野球記録も、目指してほしい。

 入団した時、約束したことがある。犠打のプロ野球記録だ。こちらもリーグ記録を更新し、389犠打(※12日現在)で歴代4番目になった。「川相さんの記録を抜けるのはお前くらいしかおらん。絶対、失敗するな」と口酸っぱく伝え、打撃マシンのないビジター球場でも私が投げて一緒にバント練習をしてきた。533犠打のプロ野球記録はとてつもないが、新記録を見てみたい。まだ、33歳。自分をベテランと思うことなく、やってほしい。(野球解説者)

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