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【甲子園】石橋 飾った100周年!聖地初勝利 今夏初先発の入江が歴史つくった!135球11K完封

スポニチアネックス / 2024年8月14日 5時1分

<聖和学園・石橋>甲子園初勝利を挙げて笑顔で駆け出す石橋ナイン(撮影・北條 貴史)

 ◇第106回全国高校野球選手権大会第7日・2回戦 石橋5-0聖和学園(2024年8月13日 甲子園)

 2回戦4試合が行われ、石橋(栃木)が、初出場対決だった聖和学園(宮城)を5―0で下して、春夏通じて初勝利を挙げた。背番号6の入江祥太内野手(3年)が先発し、毎回の11奪三振で4安打完封勝利。学校創立100周年で初めての校歌を100周年の甲子園で響かせた。霞ケ浦(茨城)も21年夏の優勝校の智弁和歌山を延長11回タイブレークの末、5―4で破り聖地初勝利を挙げた。

 小さくジャンプして、右拳を握った。135球目、135キロの直球で遊ゴロ。入江が4番で3安打2得点、投げては散発4安打で完封。「絶対に一人で投げきるつもりだった。自分たちの代で、歴史をつくれたことを非常に光栄に思う」。学校創立100周年の節目で100周年の聖地に初めて響いた校歌は、格別だった。

 背番号6の遊撃手兼投手。作新学院、国学院栃木など強豪を破った栃木大会は5試合全て継投で、入江も4試合は全て救援登板だった。今夏初先発の序盤は、最速140キロなど130キロ台後半の直球で押した。4点を先制した直後の4回2死満塁は、代打・早坂暖汰(ひなた=3年)を135キロの直球で空振り三振。7回には右足のふくらはぎをつり治療を受けたが、後半は打者の狙いを外すようにスライダーを効果的に使う頭脳的投球で、毎回の11三振を奪った。

 人口約6万人の下野市で唯一の高校。一塁側アルプス席は約2800人の大応援団で、スクールカラーのオレンジ一色に染まった。最上段には「文武不岐」の横断幕。学問と武道は別の道ではなく一体で、相乗効果があるという野球部スローガンだ。昨春「21世紀枠」で春夏通じて甲子園初出場。初戦で先発した入江は7回3失点も、勝利には届かなかった。「選抜の負けから絶対に勝つことを目標にやってきた」と悔しさを糧に、栃木勢の公立校では19年ぶりの夏の出場で歴史的1勝。慶大進学を目指し宿舎でも勉強を欠かさない右腕は「どちらも頑張ることでお互いに良い影響を及ぼす。証明できた」と胸を張った。

 昨夏優勝した慶応(神奈川)の中心選手だった加藤右悟(3年)は、中学時代の「県央宇都宮ボーイズ」でチームメート。開会式で優勝旗返還した前年優勝校主将は、ベルトを忘れ、入江が貸していた。そのベルトを締めて初戦突破。入江は「縁起がいいので優勝できるんじゃないかと思います」と笑った。(柳内 遼平)

 ◇入江 祥太(いりえ・しょうた)2006年(平18)4月19日生まれ、栃木県出身の18歳。小3から野球を始め、作新学院中では県央宇都宮ボーイズで全国制覇を経験。石橋では高校通算3本塁打。1メートル80、81キロ。右投げ右打ち。

 ≪サード・原 貢献横っ跳び好捕≫「サード・原」が好プレーで沸かせた。「5番・三塁」の原佑太(3年)が、9回先頭の三遊間への強い当たりを横っ跳びで好捕し、ストライク送球。昨春の選抜では、自身の悪送球も絡んで失点しており「こだわってきた守備で貢献できてうれしい」と振り返った。打っても5回1死一塁から中前打。「選抜は内野安打だったのでクリーンヒットは気持ちが良かったです」と笑顔だった。

 ≪県勢22年ぶり夏初出場初勝利≫石橋(栃木)が夏の甲子園初出場で初勝利。栃木勢の夏の初出場初勝利は02年小山西(3―1熊本工)以来22年ぶり9校目。公立勢の甲子園勝利も春夏合わせて同年の小山西以来となった。また、先発の入江は11奪三振で完封勝利。栃木県勢の夏の2桁奪三振&完封は76年の小山・黒田光弘(京都商戦=10奪三振)、16年の作新学院・今井達也(尽誠学園戦=13奪三振)に次いで3人目だ。

 ≪下野市作製ポスター≫甲子園初勝利に沸いたアルプス席で下野市の坂村哲也市長(44)も右拳を突き上げた。「みんなを一つ、心を一つにしてくれる。これがスポーツの力…」。県内屈指の文武両道校は地元の誇りで、出場決定後開始したクラウドファンディングは、目標額200万円を既に100万円以上オーバー。市作製のポスターも市内を彩るなどフィーバーが続いている。

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