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森田剛 16日に主演映画「劇場版 アナウンサーたちの戦争」公開 平和でこその夫婦愛

スポニチアネックス / 2024年8月15日 4時1分

森田が心身共に限界突破の思いで臨んだ「劇場版 アナウンサーたちの戦争」のシーン(C)2023NHK

 元V6で俳優の森田剛(45)が16日公開の主演映画「劇場版 アナウンサーたちの戦争」(監督一木正恵)で自らの限界に挑んだ。太平洋戦争開戦の第一報と、玉音放送後の解説に関わったアナウンサー和田信賢を演じる重圧は「経験を重ねた今なら、闇を強さに変えられる。今の俺ならできる」と自らを鼓舞して臨んだという。

 昨夏、NHKで放送されたドラマを映画化。和田は「虫眼鏡で調べて望遠鏡でしゃべる」という信念を持ち、徹底的に取材したことを自分の言葉で伝えた人物。しかし武器を持たない“電波戦士”として、国民を扇動する言葉を求められ「信用のない言葉ほど、みじめなものはない」と失望する。

 力強い言葉を口にする和田が唯一、心根を明かせたのが、妻の実枝子(橋本愛)。森田は「酔って帰って、玄関先で膝枕をしてもらう場面は、元々台本になかったけど監督の一声で決まりました。夫婦の絆が見えますよね」と支え合える人がいることの尊さを語った。

 1943年10月21日。東京・明治神宮外苑競技場で行われた学徒壮行会の撮影は、土砂降りの雨の中で行われた。特攻隊員として激戦地に向かう学生を前に、和田はマイクに向かうことができない。雨で冷たくなる心身より「信賢の声が届かない現実が切なくて。心がズタズタになりました」と森田。国民に戦意高揚を促した言葉が死につながる“兵器”となったことに絶望し、絶叫。言葉がもろ刃の剣になる現実に、言葉をなくした和田を全身で表現した。

 終戦から79年の今夏。小学生の時に祖父から聞いた戦争体験を思い出し、平和への思いを強くする。

 「戦争は日常を一変させてしまうもの。映画が言葉や命の重さについて考えるきっかけになれば」と願っている。(西村 綾乃)

 ◇森田 剛(もりた・ごう)1979年(昭54)2月20日生まれ、埼玉県出身の45歳。V6のメンバーとして95年11月にCDデビュー。代表作は舞台「金閣寺」、映画「ヒメアノ~ル」など。2021年の解散後に独立。10月に間宮祥太朗とダブル主演する舞台「台風23号」の上演を控える。1メートル63、血液型A。

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