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【甲子園】大社 「神がかり」8強! 馬庭が149球完投&決勝打 選手権初の2戦連続タイブレーク勝利

スポニチアネックス / 2024年8月18日 5時2分

<大社・早実> サヨナラ勝ちに喜ぶ大社ナイン (撮影・亀井 直樹)

 ◇第106回全国高校野球選手権第11日 3回戦 大社3ー2早実(2024年8月17日 甲子園)

 大社(島根)は早実(西東京)に延長タイブレーク11回の末に3―2でサヨナラ勝利し、1931年以来93年ぶりの準々決勝に進んだ。エースの馬庭優太投手(3年)が11イニング149球を投げ抜く3試合連続完投勝利でけん引。自ら決勝打も放った。第1回地方大会から出場を続ける「皆勤校」が、春夏通じて初の1大会3勝を挙げる旋風を起こしている。

 馬庭が、投打で早実撃破の主役を演じた。延長タイブレークで2イニングをゼロに封じ、11回無死満塁で回ってきた打席でサヨナラ打。打球が中前に抜けたのを確認し、一塁に走りながら涙が止まらなかった。「凄くつらいゲームでした。2回も一、二塁で投げることになって」。実際に10回、11回を抑えるたびに涙が出た。仲間と支え合った末の勝利だった。

 1点リードで迎えた6回の1死満塁は、二塁手・高橋翔和が一、二塁間へのゴロをダイビングキャッチする好守もあり、同点でとどめた。しかし、7回は早実の先頭打者の中前打を藤原佑が後逸してフェンス際まで転がる間に生還を許し、勝ち越された。「強いチームはミスをカバーできる」。馬庭は中堅の方向に大きく手を広げて「大丈夫!!」と声をかけた。9回無死一、三塁から高橋翔のスクイズで追いつくと、10回は早実のバントを2度、内野陣が封じた。

 第1回の地方大会から参加している皆勤校にとって93年ぶりの8強入り。また、馬庭の3試合連続完投勝利は島根勢で2人目になる。11日には選抜準Vの報徳学園相手に9回137球を投げて同校63年ぶりの初戦突破。15日の創成館戦は10回115球の熱投で107年ぶりの夏2勝目を挙げた。この早実戦では149球を投じ、夏の甲子園史上初となるタイブレーク2連勝の立役者に。1週間で401球を投げた左腕は最後に報われた。

 「出雲大社の神様が見てくれている。自分は信じているので」と馬庭。石飛文太監督も「神がかっている感じがするじゃないですか。島根の田舎から出てきた公立校が、皆さんが知るチームとこんな試合ができるなんて」と信じられない面持ちで語った。強豪相手の3試合で30イニングを投げ抜いた鉄腕が、ミラクル進撃を呼んだ。(千田 篤史)

 ○…大社の2番・藤江龍之介は、同点の9回1死二、三塁で相手の内野5人態勢の罠にはまる左ゴロに倒れた。直前に左翼手として入った西村悟志が遊撃手の前方でマウンド付近を守る異例のシフトを敷かれ、ゴロがその正面をついた。西村の一塁送球後に本塁を狙った三塁走者も憤死。藤江は「ビックリしました。流し打ちが得意なので、本当は三遊間を抜きたいと思っていた。自分の得意なヒットゾーンを防がれ、相手が一枚上手だな…と思いました」と話した。

 ○…大社の8強は、大社中時代の1931年以来93年ぶり。島根県勢の1大会3勝は、2003年江の川(現石見智翠館)以来21年ぶり2度目。

 ○…島根県勢の投手で3試合連続完投は、1917年杵築中・児玉直市、98年浜田・和田毅、2003年江の川・木野下優、09年立正大淞南・崎田聖羅に次いで5人目。3連勝は木野下に次いで馬庭が2人目。

 ○…第1回から地方大会の出場を続ける皆勤15校の8強入り及び3勝以上は、1961年に準優勝した桐蔭(和歌山)以来。

 ○…大社は2回戦の創成館戦もタイブレークの延長10回で勝利。2試合連続でタイブレーク勝利は、選手権では初めて。

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