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昌平高の玉田圭司監督 元日本代表の指揮官が大事にするのは“自立した人間”形成

スポニチアネックス / 2024年8月21日 7時3分

就任1年目でインターハイ優勝を成し遂げた昌平・玉田圭司監督 

 【スポニチ蹴球部コラム Footひと息】真っ黒に日焼けしながら、高校生に熱いまなざしを向け続けた。今夏、インターハイで初優勝を飾った昌平(埼玉)は13日から奈良県内で開催されたフェスティバルに参加した。指揮を執るのは今季から監督に就任した玉田圭司氏、44歳。2006年のW杯ドイツ大会でブラジル代表相手に1ゴールを決めた元日本代表ストライカーだ。

 昨年から同校のスペシャルコーチに就任。その流れで年明け2月に監督就任の打診が届いた。「家族の存在が大きくて葛藤はあったし、いろいろと話し合った。家族も驚いていた。でも最後は俺が強引にやらせてもらう形になった」。W杯で得点を取った選手が高校の監督に就任するのは史上初のケースだ。周囲が驚くのは無理もない。だが「そんな肩書、俺には関係ないよ。監督の立場で指導してみたかった」と一笑に付した。

 指導モットーは楽しむこと、ボールを大事にすること。そして選手の個性を消さず、選手個人に判断を促す環境をつくることだ。現役時代、玉田氏が最も輝きを放ったのはサッカーの喜びと自由を与えられた時だった。だからこそ、掛ける言葉一つにも気をつけている。

 「注意する時は一人に言うのではなく全体に対して言う。その際に“これはダメだ!”ではなく“こういうふうにしたらもっと良くなるよ”と。プラスのモチベーションにした方がスッキリするだろうし“次はこうしてみよう”となると思う。もちろんチームの方向性は示すけど、選手に判断させてあげたい」

 全国的な強豪でもある同校にはJリーガーになることを夢見る少年たちがいる。聞きに来ればプロ23年間の経験を伝えるようにしている。だが強要はしない。「プロに送り出してやろうとは思っていない」といい「俺はサッカーを通じていろいろ成長できたからね。そのへんは伝えていきたい」と自立した人間形成に重きを置く。

 当面の目標は高円宮杯U―18プリンスリーグと、冬の高校サッカー選手権での優勝だ。「インターハイの時は試合をライブで見てくれていた。俺以上に喜んでくれていたし、俺以上に応援してくれていた。すごく響いた。やらなきゃいけないなという気持ちが強くなったのは確かだね」。将来的なJクラブでの指揮も見据えるが、後押ししてくれる家族のためにも“今”に夢中だ。  (飯間 健)

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