【甲子園】京都国際 決勝進出は甲子園初継投で 4試合で3完封の中崎→西村のリレーで逆転呼んだ

＜青森山田・京都国際＞　決勝進出を決め抱き合う京都国際・西村と中崎（右）　（撮影・亀井　直樹）

　◇第106回全国高校野球選手権大会第13日・準決勝　京都国際3ー2青森山田（2024年8月21日　甲子園）

　準々決勝までの3連続完封を含めて左腕2人の2完投ずつで勝ち上がった過去4試合と違って、京都国際が初の継投で勝負に出た。先発した中崎琉生は初回2失点から持ち直して4回55球。5回1死二塁で回った打席で代打を告げられた。西村一毅が5回から引き継いで6回の逆転劇を呼び、9回までの5回を66球で無失点に抑えた。

　「中崎さんに“いい打者が多いけど、強い気持ちで投げたら、おまえは絶対に抑えられる”と言ってもらった。野手の人が打ってくれたんで、絶対に抑えないといけないとスイッチが入りました」

　3年生の背番号1から2年生の背番号11へ。熱い言葉で託されたマウンドをしっかり守った。今大会は計23回無失点へ伸ばした急成長で小牧監督を「本当にビックリ。甲子園に育ててもらっている」と驚かせた。

　中崎は途中降板の悔しさとチームメートへの感謝で涙を流し、「決勝では仲間を助けたい」と決意した。たどり着いた最終決戦の舞台。どちらが先に投げても、頂点を目指す二枚看板の絆は強固だ。

　（山添　晴治）