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渡辺海“佐々木尽流左フック”さく裂! 衝撃の初回KO勝ちでWBOAP新王者 鈴木稔弘は担架で救急搬送

スポニチアネックス / 2024年8月22日 22時23分

新王者となり喜びを爆発させる渡辺

 ◇プロボクシングWBOアジア・パシフィック・スーパーフェザー級王座決定戦12回戦 同級1位・渡辺海(21=ライオンズ)<KO1回1分29秒>同級2位・鈴木稔弘(27=志成)(2024年8月22日 東京・後楽園ホール)

 同級1位の渡辺海(21=ライオンズ)が同級2位の鈴木稔弘(27)を1回KOで下し新王者に輝いた。

 衝撃のKO劇だった。立ち上がりジャブで距離を探り合っていた両者だが、中盤以降打ち合う展開になると、渡辺がコーナー付近でワンツーを当て、最後はカウンターの左フックを一閃。失神してあおむけに倒れた鈴木を見てレフェリーが試合を止めた。

 新王者となった渡辺は「サイコー!!」と絶叫し喜びを爆発。元プロボクサーで父・利矢さんと何度も抱擁を交わしながら「4カ月死に物狂いで練習してきた。まだ実感が湧かないがうれしい」と興奮気味に振り返った。

 対策が実った。「左フックの相打ちしか狙っていなかった。それしか練習していないくらい」と相手の長所を見抜きスパーリングを重ねてきた。10日間行った試合前の米国合宿では、過去に世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)のスパーリングパートナーを務めた経験もある元WBA世界同級1位アザト・ホバニシアン(35=アルメニア)と手合わせしてきた。

 また現WBOアジア・パシフィック、東洋太平洋ウエルター級王者・佐々木尽(八王子中屋)を参考にしてきたことを明かし「尽君も(23年に)初回TKOでWBO-APを獲っていたので、自分も1ラウンドで倒せる気がしていた。左フックも参考にしていた」と笑みを広げた。

 今年7月には第1子となる長女が誕生。父としての自覚を口にしながら「アジアのベルトの防衛を重ねて、世界ベルトを目指してもっと成長したい」と誓った。敗れた鈴木は意識はあったものの、担架で救急搬送された。

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