“ワタガシ”東野有紗「13年組んでるペアって多分いない」 試合後はお互いに感謝「2人だからできた」

＜ジャパンOP大4日目準々決勝＞準々決勝で敗れた渡辺（右）、東野組（撮影・郡司　修）

　◇バドミントン　ジャパンオープン（2024年8月23日　横浜アリーナ）

　バドミントンのジャパンオープンは23日、混合ダブルスの準々決勝が行われ、パリ五輪で2大会連続銅メダルを獲得し、今大会を最後にペアを解消する渡辺勇大（27）、東野有紗（28）組（BIPROGY）は楊博軒、胡綾芳（台湾）に0―2（9―21、17―21）で敗れて4強を前に敗退。“ワタガシペア”として最後の大会で有終の連覇には届かなかった。

　第1ゲーム序盤から5連続ポイントを奪われるなど終始苦しい展開。第2ゲームは一時2点差に迫ったが、台湾ペアの強打に苦しんで17―21と押し切られた。

　福島・富岡一中時代に初めてペアを組み13年目。全英オープンで3度の優勝を果たすなど数々の大会を制し、五輪では2大会連続銅メダル獲得の快挙を成し遂げた。

　13年間でのベストゲームを問われると、「オリンピックと全英で初めて優勝したときかな」と東野。渡辺は「無理っすね、絞れない」としつつも「ジャパンオープンもそうだし全英の最初に優勝した時もそうだし。全英は3回（優勝）ですかね、ジャパンオープンと同じくらい憧れていた大会。オリンピックは2回とも特別なもの」と息の合ったところを見せた。

　お互いにかけたい言葉を聞かれ、東野は「13年間組んでるペアって多分いないと思うし、ここまでやって来れたのは勇大くんのお陰と思っているので勇大には感謝の気持ちしかない」と感謝を口に。渡辺も「ありがとうしかないですね。ここまで長くやって来れた、僕らだからやって来れたと思うし、つらいことの方が圧倒的に多い競技人生だと思うけど、2人だからできたと思ってます」と話した。

　今後、東野は桜本絢子（29＝ヨネックス）とのペアで女子ダブルスでの28年ロサンゼルス五輪出場を目指す意向を表明。渡辺は混合ダブルスを継続すると発表している。9月の全日本社会人選手権（鳥取）は世界ジュニア女子ダブルス優勝の田口真彩（18＝ACT　SAIKYO）とのペアで出場する渡辺は「若い選手と組みますけど一緒に2人で強く、大会を通していい成績が収められるように頑張るだけだし、吸収してっていうよりかは一緒に頑張りたいなっていう気持ちでいます」と意気込みを語った。