1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. 野球

【甲子園】史上初の決勝タイブレーク 選手、ファンにとってよりよい答えは何か 考えさせられる名勝負

スポニチアネックス / 2024年8月24日 5時1分

<関東一・京都国際>甲子園100周年の今大会は、京都国際の優勝で幕を閉じた(撮影・椎名 航)

 ◇第106回全国高校野球選手権 決勝 京都国際2-1関東第一(2024年8月23日 甲子園)

 【記者の目】夏の決勝が0―0で延長戦に入ったのは89年以来35年ぶりだった。名勝負だったからこそ「決勝はタイブレークなし」を求める声がファンの間で上がった。

 大会本部は球数制限など、時代に即した改革に着手してきた。今大会は大きな変化が2つ。近年の酷暑対策として試験的に朝夕2部制を実施し、高速化していた打球での事故防止を念頭にした「飛ばない」新基準の低反発金属バットで迎えた初めての夏だった。2部制では、観客は1日を通しての観戦が難しくなり、新バットでは金属バット導入後初の1桁の総本塁打7本、平均得点3・2点などダイナミックな展開は減った。だがそれも「選手ファースト」の一貫した流れだった。

 タイブレーク導入も選手の負担軽減が目的。ただ、この日の決勝は少し流れが違った。両校とも継投で勝ち上がり、投手の消耗は比較的少なく、試合時間も9回終了時点で1時間45分。好プレー連発の投手戦で「1点取った方が勝つ」という野球の面白さが詰まった試合だった。サッカーのPK戦のような、強制決着をつけるタイブレーク。味気なさが残ったのは確かだが、「7―7」のような打撃戦だった場合に、同じような声が上がったかは分からない。

 18年春のタイブレーク導入から20年夏までは、決勝のみ延長15回制とされた。日本一を決める決勝が特別だという思いは、少なからず残っている。日程も緩和されるなど環境面が確実に改善されてきた。選手、ファンにとってよりよい答えは何か。そう考えさせられる決勝だった。 (アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平)

 ▽甲子園大会の延長戦 大会開始から延長戦は無制限だったが、1958年夏から、延長18回で決着がつかない場合は引き分け再試合が決まった。98年夏の準々決勝の横浜(神奈川)―PL学園(大阪)で、横浜・松坂大輔が17回、250球を投じた一戦を契機に、00年春から延長戦は15回に短縮。その後、18年選抜で延長13回からのタイブレーク制が導入された。当時は決勝のみタイブレークなしの延長15回制(引き分け再試合の場合、再試合は延長13回からタイブレーク)を残したが、21年春からは決勝も同じ扱いとなり、23年春に現行の延長10回タイブレーク制になった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください