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阪神・小野寺 5月30日以来のスタメンでマルチ安打「強い気持ちでいった」京都勢の甲子園優勝に燃えた

スポニチアネックス / 2024年8月24日 5時15分

<広・神> 6回無死、小野寺は左前打を放つ(撮影・大森 寛明)

 ◇セ・リーグ 阪神3-1広島(2024年8月23日 マツダ)

 阪神・小野寺はこの日が来るのを待っていた。1試合、いや1打席に懸けていた。1―0の4回先頭で142キロ直球を左中間三塁打。三塁ベースへ頭から飛び込み、1死後の木浪の二ゴロで生還した。

 「強い気持ちでいった。下位打線で得点できたのもよかった。自分の成績も成績なので、これ以上落ちたところで一緒。思いっきりいこうと」

 6回の左前打でマルチ安打とし、代走を送られた。先発出場は今季2度目。前回5月30日の日本ハム戦は3番に抜てきされて3三振に終わった。開幕第3戦だった3月31日の巨人戦で8回に代打で右前打して以来、5カ月近くも遠ざかった安打の感触が愛おしい。

 6月7日に2軍降格。同19日の2軍戦で左手首のじん帯を負傷して復帰が遅れた。その間に台頭した野口と入れ替わる形で今月21日に再昇格したばかりだ。

 「ここまで1軍で何もできていない。一番大事なシーズン終盤にチャンスをいただいた。逆転優勝に少しでも貢献したい」

 同じ日、夏の甲子園大会決勝では京都国際が初優勝。京都勢としては68年ぶりの夏の日本一に輝いた。出身は奈良でも京都翔英高OB。元“京都の球児”として刺激された。3年生だった15年夏の京都大会は龍谷大平安との3回戦で9回に二塁から同点の生還をした際のヘッドスライディングで全身をつり、勝利の瞬間と4回戦に立ち会えなかった思い出がよみがえった。「試合に出たかったのに医者にストップをかけられてしまって…」。9年後、当時と変わらない懸命なヘッドスライディングで猛虎を鼓舞した。

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