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【甲子園】京都国際“小牧さん”と呼ばれる監督「こんなオッサンに素晴らしい夏休み」就任17年目快挙

スポニチアネックス / 2024年8月24日 5時3分

<関東第一・京都国際> 閉会式後、笑顔でナインとベンチに戻る京都国際・小牧監督(右) (撮影・亀井 直樹)

 ◇第106回全国高校野球選手権 決勝 京都国際2-1関東第一(2024年8月23日 甲子園)

 「野球ができる環境じゃなかった」という高校を就任17年目で全国制覇に導いた小牧憲継監督の表情は、晴れやかだった。選手からは「小牧監督」ではなく「小牧さん」と呼ばれる41歳。教え子たちの成長に、驚きと感謝の言葉があふれ出た。

 「凄い子どもたちだなと。正直、ここまで来られるとは思っていなかったけど、子どもたちにこんなオッサンに素晴らしい夏休みをもらえた。本当にありがとうの一言です」

 京都の強豪・京都成章出身。1年生だった99年夏の京都大会初戦で34―0で圧勝した相手が、野球部が創部されたばかりの京都韓国学園、今の京都国際だった。関大を卒業し滋賀銀行に就職するも、知人に頼まれて06年から同校の練習を見始めた。銀行を半年で退職して07年からコーチ就任。「教員免許を持っていたんで、半ば強引に。無理やり来させられました」と笑った。

 「僕も偏屈なところがあって、どうしても低いところから上にのぼってみたい気持ちがあって。来てだいぶ後悔しましたけど。ちょっと間違ったな、と」

 恵まれない練習環境の中で重視してきたのは、徹底した個人能力の強化だ。「チームプレー、チーム打撃と言っても、結局は個の能力、技術の結集。他校よりチーム練習が限られる分、個の練習に数倍時間をかけられる。そこは割り切って」。就任以来、貫いてきた「一人でも多く、上の世界で活躍できる選手を育てたい」という信念のもと、これまで11人の教え子をプロへと送り出してきた。

 68年ぶり優勝となった京都を「野球王国」にしたいという夢がある。「京都が準優勝ばかりで、決勝ではね返されてきたのは知っていた。神奈川や大阪、そこを勝ち抜いたら甲子園でも上位に行ける、そういう県(府)にしたい。僕も京都に育ててもらったんで」。甲子園開場100周年の大会で、古都の雄が聖地の歴史に深く名を刻んだ。 (山添 晴治)

 ◇小牧 憲継(こまき・のりつぐ)1983年(昭58)7月17日生まれ、京都市出身の41歳。京都成章では内野手として1年時から公式戦出場。甲子園出場なし。関大では岩田稔(元阪神)と同期。06年に滋賀銀行に就職するも、同年末に退職し07年から京都国際野球部コーチ。08年から監督就任。社会科教員。

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