帰ったきた「教授」!日本ハム・北山81日ぶり白星 8回10K無失点に新庄監督「2億点満点」

＜日・ソ＞ポーズを決める3選手（左から）上川畑、北山、浅間（撮影・高橋　茂夫）

　◇パ・リーグ　日本ハム6―1ソフトバンク（2024年8月24日　エスコンF）

　「教授」が帰ってきた。研究熱心な姿勢からそう呼ばれる日本ハム・北山が、8回3安打無失点、10奪三振で5勝目。左足中指の疲労骨折から復帰2戦目で81日ぶりの白星だった。

　「シーズン途中に離脱して凄く悔しい気持ちがあった中で、みんなに助けてもらった。楽しい気持ちで投げることができた」

　首位・ソフトバンクとの直接対決3連戦。初戦だった前夜は延長戦の末、1点差で敗れた。10安打6点を奪われた打線を相手に、初回から3者連続三振など快投。雪辱の白星に貢献した。

　4月に限定使用し5勝2敗1分けだった黒を基調としたエスコンフィールド1周年記念ユニホームを再着用した一戦。プロ初完封した4月20日のロッテ戦で着用した北山はこれで「黒ユニ」は2連勝、計17回無失点で「黒の方が（体が）締まって見えて、勢いが出るんじゃないですかね」と笑った。

　夏の甲子園で前日、初優勝した京都国際の小牧憲継監督は、母校・京都成章の大先輩。プロ入りの際は激励の言葉ももらった。「高校生たちの方が凄いけど、僕も負けないように今日はいい投球ができた」。地元京都に68年ぶりに歓喜をもたらした指揮官から受けた刺激を力に変えた。骨折前まではフィット感を求めて28センチのスパイクを履いていたが「（足の）ダメージがでかかった」と28・5センチに変更。足元も見直してつかんだ勝利だった。

　新庄監督は「北山君は2億点満点」と称えた。ソフトバンクとはまだ10・5ゲーム差だが、マジック減らし阻止に貢献。北山は「途中抜けた分、チームが勢いづく投球をしたい」と前だけを向いていた。　（田中　健人）