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広島・新井監督がナイン鼓舞「勇気持って攻めて」 ミス重なり8月初の連敗も選手責めず「また明日」前向く

スポニチアネックス / 2024年8月28日 5時48分

<中・広>交代を告げる新井監督(撮影・椎名 航)

 ◇セ・リーグ 広島1―2中日(2024年8月27日 バンテリンD)

 広島は27日の中日戦に競り負け、7月27~28日の2連敗以来、8月に入ってからは初の連敗を喫した。4回に矢野雅哉内野手(25)の39試合ぶり失策から逆転を許し、攻撃でも再三のバント失敗。3連勝の巨人には勝率2厘差に迫られた。8月1日に首位を奪い返して以降、2位との0ゲーム差は10日ぶり2度目。新井貴浩監督(47)は「勇気を持って攻めて」と鼓舞した。

 敗戦後の新井監督は悔しさを押し殺し、選手へのメッセージを発信した。「全体的に動きが硬く見えた。今まで通り、どんどん球際を、勇気を持って攻めていってもらいたい」。ここまで鼓舞する言葉は就任2年目で初めてかもしれない。

 6年ぶりリーグ優勝を目指してきた24年の戦いは佳境。16~18年のリーグ3連覇を知る選手は少なくなり、優勝争いさえ初体験の者が多い。首位に立ち追われる重圧の日々。緊張感がプレーにも表れた。

 1―0の4回。数え切れないほどの好守で貢献していた矢野にミスが出た。1死から細川の遊撃内野安打にチャージしてグラブに収められず、2死一塁ではカリステの遊ゴロを後逸。7月3日の阪神戦以来、39試合ぶり失策の直後に森下が逆転二塁打を浴び、「僕のせいで負けた。普通に僕のミスです。もう一回練習から必死にやっていきたい」と責任を背負い込んだ。

 攻撃ではバントが決まらなかった。初回1死一塁では小園がバントを2度ファウルした後、二ゴロ。2死にしてでも走者を進める作戦が不発だった。3回無死一塁では秋山にもバント策。ファウル2度から強攻に切り替えた右前打で一、二塁とし、続く野間は同様にバントを2度ファウルした末に遊飛に倒れた。この時は2死から末包に先制二塁打は生まれても、高橋宏の完全攻略には至らない。

 投手が松山に代わった1―2の8回無死一塁でも再び野間がバントを2度ファウル後に空振り三振。秋山の二盗が決まっても、小園と末包が凡退し、結局は3回に挙げた1点止まりだった。

 高橋宏には今季4戦3勝を献上し、中日には6勝10敗1分けの苦戦。バンテリンドームでは5連敗に沈んだ。残り32試合。天敵や鬼門に悩んでいる時間はない。新井監督は「自分たちがどういう野球をして、今この位置(首位)にいるのか。もう一回、みんながしっかり肝に銘じて、また明日、臨んでいきたい」と前だけを向いた。(長谷川 凡記)

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