石田純一“生前葬”棺からタキシード姿で登場！妻・東尾理子が“ピリ辛”弔辞 本番へ愛あふれるアイデアも

棺から登場した石田純一（撮影・小渕　日向子）

　俳優の石田純一（70）が28日に東京・ビッグサイトで開催されている、終活産業に関わる企業が一堂に会する日本最大の専門展「第10回エンディング産業展」での存命中に自分自身の葬儀を執り行う「生前葬」イベントに出席した。

　石田の若かかりし頃や、妻・東尾理子との結婚写真、息子・いしだ壱成との写真などが飾られた会場。白い供花の香りに包まれていた。

　石田のこれまでを振り返るメモリアルムービー放映から開式。石田はタキシード姿で棺から登場した。

　まずは笑顔で「生前葬にお越し頂きありがとうございます」と一言。棺桶に入ったのは初めてで、「ここまで生きながらえております」とジョークを交えながら「（生前葬は）自分も参加できるメリットがございました。突然消えてしまったり、世の中の表舞台から消えて行ってしまう…。ある程度元気なうちに、歩けるうちに言動も…。言動はしっかりしていないかもだけど、“人生楽しかったね”とかはっきりできるのが良さだと思う」と式の意義を説いた。

　今後の終活については「なるべくフラットにもめずに…自分の中にも足りていないもの、修正したいものをはっきりさせて、明確にさせて、生きていく意欲や目的、“やるべきこと”を明確にして進んでいきたい」という。家族の「あまり負担にならないように。わずらわしいことを残さないように」を心掛け、「いろんな言葉や遺言状を残していったり、いろんなものを残していく」と語り、残りの時間は「皆さんとともに楽しい時間や思い出をつくっていきたい」と願った。

　石田の友人らのビデオレターも放映され、理子が壇上に立ち弔辞を読んだ。

　理子は「石田純一はたくさんの家族があった存在でした」と弔辞を読み始めた。石田は「私たちにたくさん迷惑をかけ、導かせるどころか手こずらせばかり。石田純一は夫婦ではなく、生涯の反面教師」だった。

　都知事選出馬騒動、コロナ感染騒動など「人ごとと信じたい数々の経験をしたことは、私の心に今も残り続けています」とこれまでの夫婦の思い出を回想も「家族としての役割は計り知れないものでした」と妻として感謝を伝えた。「子供達を送り届け、休みの日には70歳とは思えないほど全力で遊び、大人になったいっせい君やすみれちゃんからも慕われ愛されました」と人柄をかたり、「石田純一の告げる部分の意思を継ぎ、前に進むことが最大の敬意であり彼の人生を称えること。彼の教えと愛は私の心の中に生き続けるでしょう。ご冥福を心よりお祈り申し続けます。ありがとう、そしてさようなら。心より感謝を込めて」と笑顔で思いを伝えた。

　式後、「いつもありがとう。至らぬね。思ったよりも稼げてないかもしれないし…。楽しく将来に生きがいを持てるのが幸せ」と妻への感謝言葉を贈った石田。本当に棺桶に入る予定は「後14年…」と回答。「1番下の子が二十歳ぐらいになって、1番上は野球選手になっているか、ゴルフの選手になっているか分からないけど、もうちょっと見ていたいな」と親心で「生きがいですね」と父の顔をのぞかせた。

　理子は、本当の葬儀で棺桶に入れたいものは「靴下」と即答。その理由として「スポーツの時は履くけど、ゴルフ場に行くたびに忘れてくる。だから、結構家にもある」と苦笑い。「今まで履かなかった分、花の代わりに靴下で」棺桶をいっぱいにして「靴下に囲まれてカラフルに…」と“石田らしさ満載”に仕上げて追悼したいと愛情あふれるアイデアを披露。石田は「セーターだけはかけてもらって…」とこだわりを伝えつつも、理子の言葉を笑顔で「うんうん」とうなずいて、笑いを誘った。