2.5次元の男性アイドルグループ「いれいす」初のドーム公演発表 11・30から2日間

いれいすコンサート（いれいす　Summer　Tour　2024　Irregular　Vacation　－Island－）

　2.5次元の男性アイドルグループ「いれいす」が初のドーム公演を行うことが28日、分かった。この日、横浜市のぴあアリーナMMで行ったライブで発表されたもの。11月30日からの2日間、埼玉県所沢市のベルーナドームで開催する。2日間で約6万人を動員予定で、2020年10月の結成後、自身最大規模の公演となる。22年7月にメジャーデビューしてから、わずか2年4カ月でのスピード出世だ。

　初ドームの電撃発表があったのは終演直後。アンコールステージが終了したのに場内の照明が明るくならないため、観客は「何かあるの！？」と騒然。するとモニターに「超重大発表！ベルーナドーム開催決定！」の文字が映し出され、大歓声が沸き起こった。大興奮の中、メンバーが再登壇。リーダーのないこは「初のドーム公演で、目標に掲げる東京ドームへの第一歩となります。埋められるかわからないけど俺たちならやり遂げられると信じているので、一緒に歩んでください」と呼びかけ、大きな拍手と歓声に包まれた。

　直前のアンコールでは、メンバーが「リスナーさん」と親しみを込めて呼んでいるファンとの絆を歌った「Promise」などを熱唱。ステージから飛び出してトロッコで客席を巡り、ライブでしか味わえない近距離でファンと交流した。

　初ドーム挑戦の背景には「Promise」の言葉通り、ファンとの約束がある。コロナ禍真っ只中の結成時に「日本武道館公演」を掲げた。今年2月に結成約3年で目標を達成し、ファンとの約束を果たした。直後に無期限活動休止を発表するも、3月に「3年以内での東京ドーム公演」を目標に活動再開。東京ドームを目指す彼らにとっては試金石となりそうだ。

　リーダーのないこは本紙の取材に「ベルーナドームは、東京ドームを実現しリスナーさんとの“約束”を果たすためのとても大きな挑戦。ぜひ一緒に辿っていただけるとうれしい」と目を輝かせた。

　彼らを熱く支持しているのは、「Z世代」の下にあたる「アルファ世代」と呼ばれる10代前半の女の子たち。会場でも多くの姿がみられ、さまざまな色のペンライトを振り、3時間超の公演中も総立ちで声援を送った。

　普段は2次元のイラストで活動を行うが、ライブでは顔出しパフォーマンスという貴重な体験をすることができる。また、YouTubeなどを通じて、双方向のコミュニケーションをとることが人気の秘訣で、ベルーナドームで披露する曲を決めるファン投票企画の開催も予定。

　今回の公演は2日間で約1万8000人を動員し、立ち見が出るほどの盛況ぶり。アルファ世代の女の子たちは両親や祖父母とともに会場に足を運ぶ姿もあった。“ファンとの約束”を一つずつ果たす彼らの姿は親子で応援するという新たなアイドルのムーブメントを実感させた。