1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

山田尚子監督作品で主人公抜てきの鈴川紗由、夢は朝ドラヒロイン「衝撃を与えられるようなお芝居を」

スポニチアネックス / 2024年8月29日 7時11分

声優に初挑戦した鈴川紗由(撮影・小渕 日向子)

 女優の鈴川紗由(18)がアニメ映画「きみの色」(8月30日公開)で主人公・日暮トツ子の声を担当する。跳ねるような明るい声でトツ子を演じている。1600人のオーディションで大役を射止めたシンデレラガールは、「目標は朝ドラのヒロインになることです」と瞳を輝かせた。(望月 清香)

 「映画けいおん!」(2011年)、「映画 聲の形」(16年)などで知られる山田尚子監督の最新作。悩みを抱えた高校生3人がバンドを組み、音楽を通して心を通わせていく。思春期ならではの葛藤ときらめきが、繊細な映像とあたたかな音楽で彩られている。鈴川は「生活の中のモヤモヤや疲れを全てきれいに浄化してくれるような作品」とアピールした。

 鈴川が演じるトツ子は、人が「色」で見える女子高生。それにちなんで鈴川自身の色を聞くと、「人に柔らかい雰囲気で見られがちだからピンクかな」と答えた。イメージ通りの答えに記者も思わず頷いてしまった。淡いコーラルピンクのワンピースがよく似合う。そこにいるだけで周りがぱっと華やぐようなかわいらしさだ。「推し活が好き。アニメ『文豪ストレイドッグス』のコラボカフェによく行きます」。キラキラした声で10代の素顔をのぞかせた。

 アニメ好きの鈴川にとって、声優は憧れの存在。「まさか受かるなんて思っていなかった。アフレコのブースに入れるのが聖地巡礼みたいでワクワクや楽しみの方が大きかった」と、初々しい笑顔を浮かべた。「普段のお芝居と違ってモニターを見て演じるのが難しかった。テンションの高さを維持してトツ子の明るさやかわいらしさを出すのも難しかったです」。初めての挑戦に苦戦しながら、山田監督のアドバイスを元に作品に向き合った。

 意識したことは、等身大に演じること。「アフレコの時はトツ子と同じ高校生。作り込みすぎない等身大の素朴な真っすぐさを表現できたらと思いながらアフレコしました」。

 劇中歌「水金地火木土天アーメン」を歌うシーンの収録前日には“練習禁止令”が出た。「練習したい気持ちを我慢した。本番は靴を脱いで踊りながら歌わせていただきました。曲ができて歌いながら廊下をスキップするシーンでは、監督の笑い声が入ってしまって録り直しになったんですが、笑ってくださったのがすごくうれしかったし、自信になりました」。練習ゼロで挑んだからこその若干の声の揺らぎと全身から溢れ出る楽しさがトツ子の喜びを表現している。

 歌唱シーン以外にもアニメの動きに合わせて座ったり、鼻にティッシュを詰めたりしながら収録。鈴川から解き放たれる色がトツ子に息を吹き込んでいった。「私もトツ子のようにドジだし、後先考えずにすぐに動いちゃう。自分と似ている役柄だった」と語った。

 今作で掴んだ自信を胸に、別の色の役柄を演じたいという思いがある。「自分とは正反対のクールな役にも挑戦したい。幅広い役に挑戦したいです」。役者は人間の色を表現する仕事かもしれない。役柄によって全く異なる表情やオーラを見せる。また、1人の人間の黒い部分や白い部分に濃淡をつけて表現する。鈴川はどんな色にも染まる“カメレオン女優”を目指す。

 女優を志したのも、水野美紀の憑依っぷりに心を奪われたから。異なる役を変幻自在に演じ分ける姿に衝撃を受けた。「体に電流がビリビリ流れた。いつか私も水野さんのように誰かに衝撃を与えられるようなお芝居をしたい」。

 夢はNHK連続テレビ小説のヒロインになること。「まだまだ道のりは遠いんですけど、一歩ずつステップを踏んでいつかは朝ドラヒロインになりたいです」と、無垢な瞳で未来を見据えた。可能性でいっぱいの18歳は、真っ白なキャンバスを色鮮やかに彩っていく。

 ◇鈴川紗由(すずかわ・さゆ)2005年12月27日生まれ、和歌山県出身の18歳。2020年にユニバーサルミュージック初の女優オーディション「ニューヒロインオーディション」で特別賞を受賞した。趣味は推し活。身長1メートル52。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください