代表初選出の望月ヘンリー海輝 世代別代表招集歴ほぼなし 森保監督が期待する点は？

望月ﾍﾝﾘｰ海輝

　アジア最終予選の日本代表にDF望月ヘンリー海輝（ひろき、22＝町田）とパリ五輪代表DF高井幸大（こうた、19＝川崎F）が初招集された。大卒新人の望月は1メートル92の長身で抜群の身体能力を誇る右サイドバック。世代別代表招集歴はほぼないものの、J1首位の町田で奮闘する22歳が、森保ジャパンの秘密兵器となる。

　初昇格で首位に立つ町田から、大型ルーキーが抜てきされた。パリ五輪世代で代表候補どまりだった望月は、クラブを通じて「感謝の気持ちを忘れずにFC町田ゼルビアの代表として、全力でプレーしてきます」と力強く誓った。

　最多の3人が招集された町田で、クラブ初の生え抜き代表戦士となった。ナイジェリア人の父と日本人の母を持ち、高さと抜群のスピード、長いリーチを誇る。大学日本一を経験した国士舘大から今季加入。G大阪との開幕戦で途中出場デビューし、J117試合出場で0得点2アシスト。夏場から右サイドバックの定位置をつかんだ。森保監督は「フィジカル能力が高くサイズも魅力があり、上下動ができる、高さを生かして攻撃の起点にもなれる。伸びしろを見せてもらえれば」と期待する。

　初先発した4月のFC東京戦では右ゴールラインを割りそうな縦パスに追いつき、長い足を伸ばした折り返しで初アシストを記録。ロングスローも投げられ、戦術のキーマンになりつつある。町田の黒田監督が代表発表を前に「素材で終わるか、日本の一つの武器となるか。どのように磨いていくかと、最後は本人の努力と精神」と可能性に期待した22歳に、大きなチャンスが訪れた。　（矢吹　大祐）

　◇望月ヘンリー海輝（もちづき・へんりー・ひろき）2001年（平13）9月20日生まれ、栃木県出身の22歳。三菱養和SCユースではMF中村敬斗の1学年下。国士舘大に進学し、3年夏の総理大臣杯優勝。パリ五輪世代のU―18、U―20日本代表候補。1メートル92、81キロ。利き足は右。