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「虎に翼」&「ブギウギ」異例コラボ!茨田りつ子サプライズ再登場“秘話”CP安堵「菊地凛子さん一本」

スポニチアネックス / 2024年8月30日 12時2分

連続テレビ小説「虎に翼」第65話。茨田りつ子(菊地凛子・中央)が「愛のコンサート」に出演(C)NHK

 ◇「虎に翼」制作統括・尾崎裕和氏インタビュー(1)

 女優の伊藤沙莉(30)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「虎に翼」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)も残り1カ月となった。「裁判官編」(第10~14週)、ひいては今作全体のハイライトの一つになったのが、女優の菊地凛子(43)が演じた昨年度後期の前作「ブギウギ」の人気キャラクター・茨田りつ子の“再登場”。制作統括の尾崎裕和チーフ・プロデューサー(CP)に異例コラボの舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 向田邦子賞に輝いたNHKよるドラ「恋せぬふたり」などの吉田恵里香氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算110作目。日本初の女性弁護士・判事・裁判所所長となった三淵嘉子氏をモデルに、法曹の世界に飛び込む日本初の女性・猪爪寅子(ともこ)の人生を描く。吉田氏は初の朝ドラ脚本。伊藤は2017年度前期「ひよっこ」以来2回目の朝ドラ出演、初主演となる。

 りつ子は「ブギウギ」の主人公・福来スズ子(趣里)の生涯のライバル。「虎に翼」のモデル・三淵嘉子と「ブギウギ」のモデル・笠置シヅ子は偶然にも、同じ1914年(大正14年)生まれ。同じ時代を描くことになったため、「虎に翼」には初回(4月1日)から「ブギウギ」ネタが度々盛り込まれてきた。

 第64回(6月27日)、多岐川幸四郎(滝藤賢一)が企画した「愛のコンサート」に人気歌手・りつ子の出演が決定。第65回(6月28日)、りつ子は「雨のブルース」を披露した。

 同じキャラクターが作品の枠を超えて登場するのは、朝ドラ史上極めて異例。菊地のサプライズ出演が大きな反響を呼んだ。「ブギウギ」の脚本・足立紳氏も「脚本協力」として「虎に翼」に参加した。

 NHK解説委員でジャーナリストの清永聡氏が著した「家庭裁判所物語」「三淵嘉子と家庭裁判所」(日本評論社)によると、多岐川のモチーフとなった家庭裁判所の父・宇田川潤四郎は「家庭裁判所創設記念週間」を企画し、宣伝活動を展開。女優の水谷八重子(初代)をポスターに起用した。

 また、京都少年院審判所(所長)時代にはボランティア団体「京都少年保護学生連盟」を作り、活動資金のため芸能人を次々と京都に招いてチャリティー公演。これらの史実を巧みにアレンジした。

 「ブギウギ」とのコラボは、吉田氏とスタッフの台本打ち合わせでアイデアが生まれ「吉田さんがうまく採り入れてくださいました」と尾崎CP。「りつ子が“愛のコンサート”に出たら面白いよね、と話が盛り上がりまして(笑)。『ブギウギ』の制作統括・福岡(利武)さんに相談してみると、福岡さんも面白がって、菊地さんと足立さんを熱心に口説いてくださり、僕もお願いにあがりました」。第13週の演出・橋本万葉監督が担当した単発ドラマ「生理のおじさんとその娘」(23年3月)に、菊地が婚活アドバイザー役で出演した縁もあり、快諾をもらった。

 「段階を踏んで、菊地さんにOKを頂いてから、吉田さんに書いていただきました。なので、いきなり台本に“茨田りつ子”と書いてあったわけではありません」。菊地がスケジュールNGだった場合などの“プランB”は?と水を向けると「菊地さん一本だったので、無事に決まって本当によかったです」と安堵の気持ちを振り返った。

 =インタビュー(2)に続く=

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