やす子「24時間テレビ」マラソン 寄付金着服問題で番組激震の中、完走「いろいろ意見はあったけれど…」

やす子

　日本テレビ系「24時間テレビ47」（31日後6・30～1日後8・54）で「全国の児童養護施設に募金マラソン」を完走したお笑いタレント・やす子（25）が、同局系「行列のできる相談所」（日曜後9・00）に生出演。マラソンを振り返った。

　今回の24時間テレビをめぐっては、昨年11月、系列局の日本海テレビジョン放送（鳥取市）の男性が2014年以降、寄付金の計約1118万円を着服していたことが発覚。同社で放送したチャリティー番組「24時間テレビ」の寄付金も含まれていたとし、局はこの男性を懲戒解雇。鳥取警察署に被害届を提出していた。

　チャリティーイベントの根幹である寄付金への着服という失態に、開催すら危ぶまれる状況だった。

　結果的に番組は今年も放送され、チャリティーマラソンは31日午後7時50分過ぎにスタート。台風10号上陸を受け、安全面を考慮して日産スタジアムを周回するコースに変更。400メートルトラックを走り続ける過酷な状況の中、75周して30キロを走った。笑顔でトラックを走る姿が中継されたが、どれだけ走っても景色が変わらない周回コースに、SNSでは同情や批判の声も上がった。

　夜が明けた1日朝にはスタジアムを出てメーン会場の東京・両国国技館を目指して走り出した。左足首に痛みが出ており、道中では「間に合うかな」という言葉を初めて発したことが伝えられていた。

　開催前から逆風が吹く中、どんな意見があっても養護施設の子供たちのために走ろうとした決意について「20歳ぐらいに（恵まれない子供への支援など）そういうことをされている方と仲良くなって。こども食堂をしたいなとか、養護施設の奨学金を作りたいなと思っていた」と長年の夢だったとし、「ボランティアとか手伝っているうちに今回大きく実現できた感じで。いろいろ意見はありましたけど、今回自分はやってよかったなと思う」と語った。

　やす子は80キロ超を完走し、東京・両国国技館でゴール。「マラソン児童養護施設募金」の募金額は4億3801万4800円に達したと発表された。昨年の募金総額は8億4805万9341円。約半分を一人で集めたことになった。