U18侍・高山 打率10割で1次R突破 健大高崎の「裕ちゃん」が20点の2戦連続コールドけん引

5回にランニングホームランを放ち、祝福される高山（撮影・柳内　遼平）

　◇第13回U18アジア選手権・1次ラウンドB組　日本20－1スリランカ（2024年9月3日　天母）

　高校日本代表は3日、1次ラウンド2戦目でスリランカを20―1の5回コールドで退けて開幕2連勝を飾り、1試合を残してスーパーラウンド進出を決めた。高山裕次郎内野手（3年＝健大高崎）は「3番・二塁」で出場し、5回のランニング2ランなど3安打2打点。開幕から9打席連続出塁中で打率は10割をキープする。4日は1位突破を懸け、同じく2連勝のフィリピンと対決する。

　侍の「裕ちゃん」がダイヤモンドを激走した。9―1の5回無死三塁、高山が直球を逆方向の左中間へはじき返した。50メートル6秒3の俊足で一塁、二塁を蹴り三塁へ。中堅手がもたつき、ベースコーチの「GO！」には「ビックリした」が、スピードは緩めず。高校初のランニング本塁打に「（打球を）上げ過ぎたんですけど風の強さもあった」と笑った。

　チームでのあだ名は「裕ちゃん」。元祖「裕ちゃん」の昭和を代表する名俳優・石原裕次郎のようにU18に嵐を呼ぶ男だ。初戦は1打数1安打で3四球を選び、この日は初回の一塁内野安打など3安打2打点2盗塁。計4打数4安打で打率10割をキープする。開幕から9打席連続出塁中。父は広島、西武で同じく内野手でプレーした、現広島スカウトの健一さん（53）。「少し雑にいった部分もあるので反省したい」と謙虚さは父譲りだ。

　前橋市出身で初の海外。独特な甘みのある台湾料理、日本と匂いの異なるお米にチームメートが苦戦する中、高山は秘策を用意していた。「一平ちゃん　しょうゆ味」のカップラーメンを持参。さらに台北のコンビニでは日本製の商品を購入することもできるため「買い足していけたら」と対策はバッチリだ。

　開幕2連勝でスーパーラウンド進出を決めた。この日の夕食は焼き肉だった。「お米がちょっと違うので、そこは肉でカバーしていければ」と挑んだ高山。網の上で肉汁をあふれさせた肉を次々と口に放り込んだ。（柳内　遼平）