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大竹がスローボールを「一時封印」した理由 調子が悪くても「原点」のストレートにこだわった

スポニチアネックス / 2024年9月6日 8時1分

<神・中> 力投する阪神・大竹(撮影・大森 寛明)

 ◇セ・リーグ 阪神2ー1中日(2024年9月5日 甲子園)

 【畑野理之の談々畑】おそらく大竹耕太郎は調子が良くなかった。5回まで8安打された。3者凡退に抑えたのは2回の1イニングだけ。ピンチの連続だったが、それでも生還を許したのは5回に福永裕基に左越え二塁打された1度だけで、9勝目をマークした。

 きょうは投げないなあ、ここぞという場面まで取っておくのかな…。球速80キロほどのスローボールが、いつ出てくるのだろうと思いながら見ていたのだが、結局1球もなかった。5回無死から岡林勇希への2球目が100キロちょうどと球速表示されたが、これはカーブ。大竹がこの日、最大60キロの球速差を温存したのはなぜなのか気になった。

 前回8月25日の広島戦(マツダスタジアム)で6回2失点で8勝目を挙げた後、大竹と坂本誠志郎のバッテリー間で話し合い、もう一度、腕を目いっぱいに振ろうと確認しあっていた。基本的にスローボールは捕手からの要求は一度もなく、直球のサインにうなずいた大竹自身が判断して球速を決めている。

 スローボールを球種から消したわけではない。大竹なりの明確な根拠があってタイミングを外しているので、この日は一時封印といったところか。ベース上での強い真っすぐがあってこその緩急が、より有効。現役ドラフトで阪神に入団した当初の「140キロの力強いストレート」を取り戻そうと、原点に立ち返ったのがこの日のマウンドだった。

 初回無死一塁で、山本泰寛に初球ツーシームから3球連続の真っすぐで最後は138キロで空振り三振。続く福永も最後は139キロが内角ぎりぎりに決まって見逃し三振。4回1死満塁でも村松開人を139キロで空振り三振。続く大野雄大も真っすぐからのチェンジアップでねじ伏せ、最大のピンチを「130キロ台後半の直球」で切り抜けた。

 捕手の坂本が試合を振り返る。「決して調子は良くなかったのだと思いますけど、でも2人で話し合ってこうやっていこうと決めたことができたし、何とか抑えられたので、僕の中では次に向けて手応えはあります。毎イニング苦しかったですが、大竹はナイスピッチングでした」。昨年チーム最多の12勝を挙げた左腕が、グレードアップしたスローボールとともに進化していく。

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