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ロッテ・カイケル 待望の日本初勝利「いつでも特別」5回1失点 来日4試合目で

スポニチアネックス / 2024年9月6日 5時33分

<ロ・楽>4回、村林の打球に飛びつくカイケル(撮影・篠原岳夫)

 ◇パ・リーグ ロッテ3―1楽天(2024年9月5日 ZOZOマリン)

 来日4試合目で待望の初勝利。本拠地で初めてお立ち台に上がったロッテ・カイケルは感慨を込めた。「初勝利はマイナーでも、メジャーでも、いつでも特別。今日のこの9月5日は忘れられないと思います」。15年サイ・ヤング賞に輝き、メジャー通算103勝の実績を持つ36歳にも、大きな一勝となった。

 8月17日の初登板から3試合17回を投げて計4失点も、打線の援護はその間わずか2点しかなく、白星をつかめなかった。それでも動くボールを低めに集める自分の投球に徹した。この日は82球中、55球がツーシーム。直球(フォーシーム)は一球もない。剛球ではなく、巧みな投球術で打者を手玉に取り、5回で3安打はいずれも単打で1失点。3回1死満塁のピンチも、辰己の二ゴロの間の最少失点で切り抜けた。

 17年はアストロズでプレーオフを戦い抜き、ワールドシリーズ制覇に導いた。ヤンキース時代の楽天・田中将と16年開幕戦や、17年ア・リーグ優勝決定シリーズと何度も投げ合い名勝負を演じた。ドジャース・大谷は通算で13打数2安打に封じてきた。大舞台を知り尽くすその経験は、勝負どころを迎えたチームの財産、力となる。

 CS進出を争う4位・楽天との大事な4連戦の初戦を制し、その差を3・5ゲームに広げた。メジャーでは通算32勝だった吉井監督は「マウンドでの立ち居振る舞い、ゲームに向かう気持ちと、凄いものを持っている」と敬意を示した。「CSに出場して、皆さんと日本一を勝ち取りましょう」。逆襲への秘密兵器が動き出した。(大内 辰祐)

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