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MLBで大谷よりも“才能”に恵まれた野手オニール・クルーズ 打撃と守備の両方でいよいよ才能開花か!?

スポニチアネックス / 2024年9月7日 13時9分

パイレーツのオニール・クルーズ(AP)

 ネットサイト「ザ・スコア」のトラビス・ソーチック記者がMLBで最も才能に恵まれた野手、パイレーツのオニール・クルーズ(25)が苦戦しながらも今季着々と成長しつつあることについて報じている。

 今季のオールスター前の打撃成績は打率・246、出塁率・299、長打率・438、OPS・737と良くなかった。守備では正遊撃手だったが、24個のエラーを喫し、中堅手にコンバートされた。

 クルーズは才能に恵まれている。強肩で最も速い送球は103マイル(約165.7キロ)、これより速いのは野手ではオリオールズのコルトン・カウザー外野手だけだ。打球も速く、5月21日にマークした121・5マイル(約195・5キロ)は、スタットキャスト時代で最速。足も速く、今年542人のメジャーリーガーの中で、30フィート/秒の速度に達した回数がクルーズより多い選手は21人だけだ。ソーチック記者は「身体能力に関しては、大谷翔平でさえ同等とは言えない」としている。

 しかしMLBでは才能を野球の結果に結びつけないといけない。身長201センチのクルーズは、遊撃手としては特に背が高い。レッズのエリー・デラクルスでさえ196センチだ。パイレーツは以前から外野へのコンバートを考えていた。失策が多く、特に最近はメンタルエラーが目立っていたからだ。遊撃手は足が速ければ良いというものではない。カルロス・コレアやコーリー・シーガーはスプリント速度で大したことがなくても、守備で有能である。彼のスピードを生かせるのはむしろ中堅とパイレーツ首脳陣は考え直した。ちなみにパドレスのフェルナンド・タティスも遊撃手から外野に移って成功した。パイレーツはポストシーズ争いから後退したこともあり、9月はクルーズを中堅手として鍛え直す。

 打撃面では打撃練習の打球がすさまじく、本拠地PNCパークの小さな右翼スタンドを超え、場外のアレゲニー川にまで届く。パイレーツのアンディ・ヘインズ打撃コーチはマーリンズ時代にジアンカルロ・スタントン相手に打撃練習で投げた経験があるが、「これだけのパワーは見たことがない」と言い切る。しかしながらこのパワーが結果に結びつかず、三振の山を築いていた。クルーズは10月に26歳になるが、大概のスター選手はその年齢になる頃には、結果を出している。クルーズは20年、新型コロナでマイナーの試合が全てキャンセルされたときにプレーできなかったし、昨年も4月に足首を骨折し、9試合しか出なかった。2年分、差し引く必要がある。

 クルーズの前半戦は32.7%の三振率で、wRC+(打席あたりの得点創出の多さを平均的な打者を100としてパーセンテージで評価)は99で平均をほんの少し下回った。それが7月1日以降は、27.5%の三振率で、打率.319、wRC+は140となった。特に左投手にアジャスト、8月以降は左投手に対して.500の打率を記録している。

 ヘインズ打撃コーチは、クルーズにボールを引き付けるのではなく、前でとらえ引っ張るように指示した。そしてボールを強く叩く。クルーズは「上半身の調整が必要。コーチは、上半身を高く保つよう強調する。それにより、身体がホームプレートにかぶさることなく、スイングがストライクゾーンに長くとどまるようになった」と説明している。試合前の打撃練習では、限りなくゲームに近づけ、高速マシーンと変化球マシーンを並べ、クルーズはどちらからボールが来るかわからない状態で打つ。さらに対戦投手の球種を事前に体験できるトラジェクトアークも頻繁に使用している。

 結果、後半の成績は打率・311、出塁率・378、長打率・503、OPS・881と急上昇。シーズン通算では18本塁打、68打点、21盗塁だ。すべてがうまくいけば来季は中堅でオールスター選手になっているのかもしれない。

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