「ヒロシ＆キーボー」黒沢博さん死去 「3年目の浮気」伝説 大ヒットも紅白出場ならず その理由は…

「３年目の浮気」のヒロシ＆キーボー・ 黒沢博さんと山田喜代子

　「3年目の浮気」が1982年に大ヒットを記録した「ヒロシ＆キーボー」のボーカル・黒沢博（くろさわ・ひろし）さんが死去したことが7日、分かった。75歳。

　実兄で歌手の黒沢年雄（80）が自身のブログ「クロちゃん」を更新して公表した。博さんは2017年に「前立腺がん」を患っていることを公表。転移はなくステージ1であること、手術をせず闘病することを明かしていた。

　「3年目の浮気」はヒロシ&キーボーの1982年8月発売のデビュー曲。浮気した男を女が責めるコミカルな歌詞がウケて、カラオケのデュエットソングとして広く歌われ、累計130万枚を売り上げる大ヒットとなった。オリコン1位を3週連続で獲得し、TBS「ザ・ベストテン」では1983年2月3日まで11週連続でランクインしていた。

　お茶の間の誰もが知る紅白出場はなし。紅白で歌われなかったことは同曲の“伝説”の一つとして数えられている。紅白出場を見送られた理由は浮気をテーマにした歌詞だったとされている。ヒロシ＆キーボーの2人ものちの音楽番組で、歌の内容のために出場できなかったと振り返ったこともあった。

　2008年8月の「思い出のメロディー」で、1984年の解散後、24年を経て「ヒロシ＆キーボー」を再結成。82年の大ヒット当時NHKはNGだった「浮気」の歌をNHKホールで初披露するという“快挙”を遂げた。その際、黒沢さんは「夢の舞台で感動しました。これからも歌手活動を頑張ろうと思いました」と感無量の面持ちで語っていた。