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中井貴一、相米監督は「最も敬愛し、最高の友人」 2作品リマスター版公開でコメント

スポニチアネックス / 2024年9月9日 12時3分

「お引越し」の一場面。左から桜田淳子、田畑智子、中井貴一(C)1993/2023 讀賣テレビ放送株式会社 ひこ・田中「お引越し」

 相米慎二監督の「お引越し」と「夏の庭 The Friends」の4Kリスマター版が12月27日から上映されることが決まり、出演者らがコメントを寄せた。

 「お引越し」でレンコの父親ケンイチを演じた中井貴一(62)は「相米監督との出会いは、人見知り合戦からスタート。お互い、人見知りで、『東京上空いらっしゃいませ』の顔合わせが進まず、トイレから帰って来た相米監督が、突然、『中井、ゴルフやる?ゴルフ行こう』と。その1週間後、ゴルフをラウンドしながら、打ち合わせ、顔合わせとあいなった。そこからの、お付き合い。『お引越し』は、1カ月、京都ロケ。しかも、お盆時期。インバウンドの盛んな今ほどではないが、実際の大文字山をバックに撮影などとは、車量、人の数からして正気の沙汰ではない。それを、平然と実行するのが、相米組の凄さ。まだまだ、話すエピソードの尽きぬ、思い出の映画である。最も敬愛し、最高の友人でもあった相米慎二の凄さを、再び体感してほしい」と期待を込めた。

 「お引越し」で木目米先生、「夏の庭 The Friends」で葬儀屋さんと、両作品に出演した笑福亭鶴瓶(72)は「相米監督には『東京上空いらっしゃいませ』からずっと出演させてもらったのですが、その時は別に何とも思わなかったですね。ただウマが合って、僕と相米監督と安田プロデューサーと中井貴一で“あほの会″というのを作って月に一回ご飯食べに行ったりしてましたね。いま番組でいろいろな監督と出会う機会が多いのですが、“相米さんはどうやった″とずっと聞きはるんですよね。若い監督が相米慎二のことを神さんみたいに尊敬しててそんな監督の作品にずっと出してもうてた僕までもがなんかうらやましがられて…。改めてすごい人やったんやなと実感してます。ただ人間的には無茶苦茶ですよ。それでも人に好かれていて不思議な人ですね。あの偉大さを今ようやくわかったというか、ただの友達と思ってましたがすばらしい監督ですね」としみじみ。

 「夏の庭 The Friends」で近藤夏子先生を演じた戸田菜穂(50)は「私の映画デビュー作は、相米監督の『夏の庭 The Friends』で、三國連太郎さん淡島千景さんの孫の役だったと話す時、とてもとても誇らしい気持ちになります。『わあ、虹きれい』このセリフ、何度やってもオッケーがもらえず、『ダメ』『ダメ』『違う』と言われ続けました。静まり返る現場で一人ぼっち、頼れるのは自分しかいない。これがプロの厳しさだと教わりました。本当に虹がきれいだと思ってセリフが言えるまで、延々と繰り返されたこの尊い経験がいつも私の根底にあります。あの夏の神戸、小さな家、庭、コスモス。今はもう会えない相米監督…。あの少年たちはいくつになったのかなあ。あの夏に行ける!もう一度映画館で!試写室から出てきた相米監督の目には光るものがあり、それはとても優しい目でした」と述べた。

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