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【玉ノ井親方 視点】V候補筆頭の琴桜が2連勝 隆の勝はなすすべがなかった

スポニチアネックス / 2024年9月9日 19時18分

<秋場所2日目>隆の勝(右)を寄り切りで破る琴桜(撮影・島崎忠彦)

 ◇大相撲秋場所2日目(2024年9月9日 東京・両国国技館)

 会心の相撲だった。琴桜が前日、豊昇龍に快勝した隆の勝の挑戦を一蹴した。

 脇が空かないように両手をクロスさせながら立ち合いで当たって、すぐに二本差した。かいなを返して相手を万歳させるような形をつくると、そのまま一気に走った。

 隆の勝にとっては大関がもろ差し狙いでくるのは想定外だったようだ。いつもは右、左と交互に差し手を狙ってくるため、大関がもっと自分の動きを見てくると思っていたのだろう。だが、一気に前に出てこられたため、虚を突かれたような状態になり、なすすべなしという感じだった。

 初日、2日目の相撲を見る限り、大関は足がよく前に動いている。あれだけの巨体で前に出られると当然、相手はやりづらい。元々、差す相撲はうまいが、足が長くて腰高のため受け身に回るともろいところがある。だが、今場所はどんどん前に出ていこうという意識がある。

 横綱が不在の今場所は、番付最上位の琴桜が周りを引っ張っていく必要がある。

 序盤の5日間が終わらないと、まだ何とも言えないが、自信を持って今の相撲を取り続けることができれば結果はおのずとついてくる。

(元大関・栃東)

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