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霧島 過去1勝11敗の天敵・隆の勝から白星「やっと連敗止めましたね」前に出る意識で3連勝呼ぶ

スポニチアネックス / 2024年9月11日 4時41分

<大相撲秋場所3日目>隆の勝(手前)を上手出し投げで下す霧島(撮影・藤山 由理)

 ◇大相撲秋場所3日目(2024年9月10日 両国国技館)

 関脇・霧島が平幕・隆の勝を下して初日から3連勝とした。過去1勝11敗だった天敵から白星。先場所8勝止まりで大関復帰を果たせなかった悔しさを胸に、調子を戻してきた。3戦全勝は琴桜、大の里、霧島と平幕3人の計6人。5年ぶりに関脇に転落した貴景勝はこの日から休場。師匠の常盤山親方(元小結・隆三杉)によると再出場せず、1場所での大関返り咲きが消滅した。

 苦手を克服した霧島は少しホッとした表情を見せた。「やっと連敗止めましたね」。幕内で過去1勝11敗、さらに先場所優勝決定戦進出の大活躍で勢いに乗る隆の勝を退けた。「いつも引いて負けているので自信のつく相撲を取りたい」と絶対に引かないことを心がけて臨み、左上手で組み止めての出し投げ。会心の内容とまではいかなかったが、前に出る意識が白星につながった。

 首のケガの影響で春場所から2場所連続負け越し、名古屋場所で大関から陥落。10勝以上すれば1場所で復帰だったが、8勝に終わった。「考えすぎていた。良い勉強になった」。悔しさを胸に「一場所でも早く大関に戻る」と一からの出直しを誓っていた。

 昨年の九州場所では大関として初めての優勝を果たし、今年の初場所で綱獲りも経験。「あの時が一番強かった」という“全盛期”の映像は今でも時々見返しており、良いイメージを頭に植え付けてきた。

 今月4日の時津風一門連合稽古では、大関時代以来となる約30番休みなしの猛稽古を敢行。首の痛みは癒えてきており、師匠の音羽山親方(元横綱・鶴竜)からも「やっと本来の動きが出てきた」と太鼓判を押されて復調を印象づけていた。「稽古できたら自信につながる。調子は良い感じ」。1場所での大関復帰がかなわなくても、まだまだ上を目指す心身の状態は全盛期に戻りつつある。 (前川 晋作)

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