西武・岡田雅利 涙の引退試合 有終の左翼線二塁打に魂の激走ヘッスラ「泣かないと決めていたけど…」
スポニチアネックス / 2024年9月14日 18時33分
◇パ・リーグ 西武ーロッテ(2024年9月14日 ベルーナD)
西武の岡田雅利捕手(35)が引退試合で初回に有終の左翼線二塁打を放った。
家族がスタンドで見守る中、プロ初の「2番・捕手」でスタメン出場。先発投手・羽田をリードし、初回は無死一、三塁からポランコを二ゴロ併殺に仕留めたが、走者が還り先制点を許した。
ハイライトは初回1死走者なしで迎えた現役最後の打席。涙で目を真っ赤にしながら打席に立った岡田は、カウント0―2からロッテ先発投手・小島の148キロ直球を強振。打球は三塁線を破り、全力疾走で二塁打とした。塁上でホッとしたような顔を見せると地鳴りのような大歓声を浴びた。これが3年ぶりの安打となった。
続く野村大の打席では右飛でスタートして三塁をヘッドスライディングで陥れた。泥だらけのユニホームで立ち上がると再びの大歓声。気迫を前面に出したプレーで沸かせた。
その後2回の守備にも就き、投球練習を受けてから二塁への送球を送ると交代が告げられた。ベルーナDは温かい歓声と拍手に包まれ、岡田はマスクを外すと、涙を流しながらスタンドに向かって頭を下げ、ベンチの仲間に迎えられた。
チームの精神的支柱だったベテラン捕手。多くのファンに愛され、惜しまれながら、西武一筋11年の現役生活に別れを告げた。
▼岡田 先頭のゲン(源田)が出塁すると言って打席に向かい、粘っている姿を見て、その時点で涙が出そうでした。自分が打席に立った時の、球場が割れんばかりの“おかだ”コールは、もう耐えられませんでしたね。絶対に泣かない、と決めていたけどダメでした。今日は不思議と緊張はなく、大きな歓声をいただいて、それが僕を「よし、やってやろう!」という気持ちにさせてくれて、ヒットが打てたと思います。最高な気分ですし、打率10割で終えられたのはうれしいです。今でも一球一球全て鮮明に覚えていますし、三塁まで行けましたが、手術後の僕にはあれが全力でした。最後のバッテリーが羽田でしたが、ピンチになりながらも1点でしのいで、それ以降は良い投球ができていたと思います。羽田も緊張しながら頑張ってくれましたし、将来エースになってほしいと思いました。とにかく今は感謝の気持ちでいっぱいです。
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