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阪神サヨナラ打の中野 8月打率・154から復調9月・341「大事な時期に新たな発見」連覇へ猛チャージ

スポニチアネックス / 2024年9月15日 5時18分

<神・広>9回、サヨナラ打を放った中野は歓喜のジャンプ(撮影・大森 寛明)

 ◇セ・リーグ 阪神4―3広島(2024年9月14日 甲子園)

 「アレ記念日」にミラクル勝利だ。阪神が14日、18年ぶりのリーグ優勝を果たした昨年9月14日から1年の節目に今季7度目のサヨナラ勝利で広島を下し、貯金を今季最多の「9」とした。選手会長の中野拓夢内野手(28)が3―3の9回2死二、三塁で中前打を放った。0―3の7回には四球、敵失なども絡んだ粘りの9人攻撃で同点。首位・巨人とは2ゲーム差に迫った。きょう15日の結果次第では自力優勝の可能性が復活する。

 二飛で栄光のウイニングボールをつかみ取った「9・14」から1年。歓喜の夜に匹敵する大歓声が、中野へ降り注いだ。9回2死二、三塁。中堅から逆方向への打球を心がけ、黒原のカットボールを攻略した。白球は鮮やかに中前へ。右腕を天に突き上げて一塁を回り、言葉にならない声を上げ、仲間との熱い抱擁を繰り返した。

 「大事な日に、勢いに乗る勝ち方ができた。結果が出なかったのは凄く苦しいことでしたけど、調子も徐々に上がってきているので、良い一本が打てた」

 リベンジを期した打席でもあった。7回、0―3から相手の自滅で同点に追いつき、なお押せ押せの2死満塁で森浦に空振り三振を喫した。ここで屈しないのが猛虎屈指の強心臓。「悔しい思いをした分、必ずチャンスは回ってくる」。雪辱の舞台は9回に訪れた。1死から木浪が四球をもぎ取り、代打・小野寺は執念の死球で出塁。近本は二ゴロに倒れたが併殺を免れて走者に残った。あとは誓いを果たすだけだった。

 「(好機で打席が)回ってきたからには絶対に自分が決めるという気持ちを持っていた。良い結果になった」

 信条とする「強い気持ち」を失わなかった28歳に、甲子園の神様は確かにほほ笑んだ。

 昨季は最多安打のタイトルを獲得した。一層の飛躍を期した24年は、悩み苦しむ時間の方が長い。4月11日広島戦以降、打率は3割を下回り、8月末には同・230も切った。低迷理由の一つに、長打量産を狙ったスイングスピードのアップがあった。1月の自主トレから力強い振りの体得に注力した結果、体ごと振る悪癖が付いた。体の開きが早まって外角の球を捉えられなくなり、6月頃には「構えからしっくりこない」と嘆息。根気強く修正を施し「構えから足を上げるまでの力感をなくし、力を入れずに、楽に球を見る」ことを意識した。光が差したのは長期ロードが明けた勝負の9月。月間打率は目下・341。8月の同・154がウソのような復調だ。

 「少し遅かった部分もあるが、大事な時期に新たな発見ができたというのは大きい」

 一皮むけた背番号51は、逆転連覇へ歩みを止めない。「上しか見ていない。優勝することだけを考える」。独走の23年とは異なり、今年は巨人を追走する。残り12試合。輝きを取り戻したリーダーに率いられ、岡田阪神が猛チャージを掛ける。(八木 勇磨)

 ▽阪神23年のリーグ優勝VTR マジック1で迎えた9月14日の巨人戦は、5回まで両軍無得点。6回に大山の中犠飛で均衡を破ると、続く佐藤輝が新人から3年連続20号となる2ランで計3点を先制した。投げては先発の才木が7回1失点。9回は岩崎が1失点しながらも抑え、破竹の11連勝で18年ぶりの“アレ”を達成した。

 ≪今日にも自力V復活≫2位の阪神は、きょう15日にも自力優勝の可能性が復活する。条件は阪神がヤクルトに勝ち、巨人が中日に敗れること。この場合、阪神が16日以降の残り11試合に全勝すると79勝58敗6分けで、巨人が阪神戦以外の11試合に勝利した場合と全く同じ数字で並ぶ。勝率で並んだ場合の順位決定方法は(1)勝利数(2)当該球団間の勝率が高い球団となるが、(1)は79勝で同じ。(2)は阪神が13勝11敗1分けとなるため、阪神が優勝となる。

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