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霧島 尚弥魂で1差死守「自分も頑張らないと」 全勝の大の里を追走 「目標は今までと変わらず横綱」

スポニチアネックス / 2024年9月15日 4時16分

霧島関(右)にエールを送ったことを報告した大橋会長(大橋ジム提供)

 ◇大相撲秋場所7日目(2024年9月14日 両国国技館)

 1敗の関脇・霧島が、物言いの付く際どい勝負で平幕・琴勝峰を下して6勝目を挙げた。ただ一人全勝の関脇・大の里は、自己最長の初日から7連勝。大関・琴桜が若元春に敗れたため、首位を追う1敗は霧島1人となった。横綱不在で看板力士が大関2人しかいない中、陥落2場所目の元大関が存在感を増してきた。

 負けも覚悟していたのか、物言いの協議説明を聞き終えた霧島はホッとした表情を見せた。初対戦の琴勝峰に対し、突っ張って先手を取って左四つ。両まわしを引き付けて寄り倒すと、土俵際でうっちゃられた。「やられたかなと思った」。しぶとい相手の逆転技を食いかけたが、軍配通り勝ち。5日目終了時に7人、6日目終了時に2人となった1敗勢のうちただ一人残った。

 場所前には、ファンと公言するボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)の防衛戦を生観戦。「良い試合を場所前に見ると、自分も頑張らないといけない」と大いに刺激を受けていた。この日の取組後、井上の所属ジムの大橋会長と会食し、5場所ぶりの優勝へ向け激励の力水を受けた。

 今場所は横綱・照ノ富士が初日から休場し、重責を担う2大関も既に2敗以上。陥落2場所目の元大関に優勝争いへの期待がかかるが、現在の番付を踏まえて「顔じゃないです」と笑って謙遜した。それでも「目標は今までと変わらず横綱。高い目標を立てて頑張っていく」と前向きな気持ちは持ち続けている。この1年で栄光と挫折を味わった28歳が、再び土俵で輝きを放つ。 (前川 晋作)

《琴桜は2敗後退》 琴桜が若元春に寄り切られ、2敗に後退した。立ち合いでがっぷり四つに組んだが、相手得意の左四つとなった。差し負けた右は上手で引いたが肩越しからで、引きつけが利かなかった。最近3連勝中の相手に痛い一敗を喫し、「(相手の左四つは)頭に入ってました。切り替えていきます」。悔しさを押し殺しながら話した。

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